15年後には1000億円企業へ
国や地域で変えるアプローチの妙

欧米やアジアなど年に何度も海外の展示会に参加。写真はタイ・バンコクとマレーシア・クアラルンプールの展示会

 まだまだ、ネットで商売ができるほどの時代ではなかったが、1通のメールが海外進出の展望を開いてくれた。

「中国の小さな工作機械メーカーから問い合わせのメールがあったのです。商売になるかどうかわかりませんでしたが、そのメーカーの女性社長に会いに行ったり、交流を深めたりするうちに、あれよあれよという間に成長し、15年後には1000億円企業になったのです。それと一緒に当社も成長しました」

 海外向けのダイレクト販売は年を追うごとに売上が増え、現在は年間で2億円を売るようになった。クレジットカードで決済し、国際宅配便で1週間以内に届ける。小口取引だが、代金回収の手間もないし、ダイレクト販売から大口取引につながることも多く、同社の重要な販売窓口となっている。

 2003年からは海外展示会にも積極的に出展し、現在では欧米やアジアなど年間25回も参加している。アジアは最初からよい反応があったが、欧米では苦労している。

「欧米の展示会ではキーマンになるようなエンジニアが来場しないんですよ。何度出展しても効果がないので、2年前くらいから欧米についてはDMを中心とした開拓に切り替えました」

 出展にかかる費用は安くないだけに、成果が得られないときは苦しかったようだ。

 これまで、海外取引でクレームや代金回収事故もほとんどなかったが、ときには無茶な使い方をされて、製品が壊れたことはあった。耐久性に優れていることがセールスポイントのため、現地調査を行うことも少なくない。それもノウハウになる。

 いずれも横着せずに現地に行くというのが、メトロールの海外進出の基本のようだ。

「国や地域によってアプローチが違うので、固定観念に囚われないことが大切です。あきらめずにアプローチしていると、狙ってもいなかった思わぬ企業から引き合いが来ることもあり、飛行機代など考えず色々なユーザーと先入観なく会うことが肝心ですね」