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増加するうつ病社員のメンタルヘルス対策には
スポーツ選手も実践する“フロー理論”活用せよ!

川原慎也 [船井総合研究所 東京経営支援本部]
【第90回】 2011年11月7日
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20~30代社員に激増する“うつ病”
対策を講じる企業は86.5%に

 「最近、また“うつ病”になる社員は増えているんでしょうか?」

 「わが社では“うつ病”で会社に来られなくなる社員が増えてきたので、メンタルヘルス対策を強化しようという方針が出ているんですよ。他社がどんな取り組みをしているのか色々教えて下さい」

 数年前から“うつ病”を患う社員の増加は顕著になっていましたが、どういうわけか“ゆとり世代”の入社を境に、一層多くなったのがこうした相談内容です。

 ただし、労務行政研究所が調査した『企業におけるメンタルヘルスの実態と対策』(2010年)によると、特に“ゆとり世代”に限った話ではないことがわかります。

 この調査は、主に上場企業を対象としており、回答のあった252社の分析結果をまとめたものですが、「メンタルヘルス不調者が増加している」と答えた企業44.4%のうち、「特に増加が目立つ年代層は?」との問いには、20代:47.3%、30代:48.2%、40代:21.8%、年代に関係なく増加23.6%という結果になりました。つまり、ゆとり世代だけでなく、20~30代の若い層を中心に増えているのが実態のようです。

 こういった問題意識の高まりから、対応策を実施している企業は、86.5%にのぼっています。

 対応策の内容と実施率をみると、「心の健康対策を目的とするカウンセリング制度」:70.2%、「電話やEメールによる相談窓口設置」:67.0%、「管理職に対するメンタルヘルス教育」:59.6%、「一般職に対するメンタルヘルス教育」:44.5%といったものが上位に挙がっています。

 特に前回(2008年)調査との比較において、「一般職に対するメンタルヘルス教育」を実施している企業が伸びている(29.3%→44.5%)ことからも、いわゆる予防的観点の対策を施さなければ抜本的な解決には至らないという現状をうかがい知ることができます。

「結果」にとらわれず「パフォーマンス」を上げる
“フロー“という心の保ち方

 メンタルヘルス対応の相談を受けながら、以前、興味があって参加した辻秀一先生のセミナーを思い出しました。辻先生から教わった“フロー”と言う概念は、企業のメンタルヘルス対策にも大いに活用できるものだと思ったからです。

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川原慎也 [船井総合研究所 東京経営支援本部]


1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業種業態を問わずに戦略実行コンサルティングを展開するという同社では異色の経験を持つ。「視点を変えて、行動を変える」をコンセプトに、戦略策定段階では「お客さまとの約束は何か」→「約束を果たすためにやるべき仕事は何か」を考え抜こう、計画策定段階では「計画が頓挫する可能性の対処策」を考え抜こう、実行段階では「勝たなきゃ組織一体化しない」から“勝ち”を積み重ねる階段を考え抜こう、と経験に裏打ちされた“視点”への刺激が散りばめられ、組織を動かす原動力へと変えていく。
最新著に『絶対に断れない営業提案』(中経出版)がある。

【関連サイト】『経営参謀の視点』※毎週月曜日更新 

 


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