台湾と「自転車レース」で交流、人口わずか1万9000人の町の奮闘台湾からの招待選手8人が参加して開催された「FUJI-ZONCOLANヒルクライムin小山町2017」 Photo by Konatsu Himeda

10月半ば、人口わずか1万9000人の静岡県小山町で「FUJI-ZONCOLANヒルクライムin小山町2017」が開催された。静岡県は、2015年からイタリアのフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州との間で、山や丘陵の上り坂に設定されたコースをロードバイクで走るタイムレース、「ヒルクライム」によるスポーツ交流を行っている。アウェーでの大会となった今年は、静岡県と静岡県自転車競技連盟の協力の下、小山町が独自にヒルクライムを企画。自転車競技の盛んな台湾から選手を招待する初の“国際大会”が実現した。(ジャーナリスト 姫田小夏)

 朝9時10分、ふじあざみライン入口から富士山須走口五合目を目指して、73名の参加者が一斉にスタートした。競技コースは全長11.4km、その標高差は1200mであり、平均勾配は10%、最大勾配は22%もある。募集人数200名に満たなかった参加人数は、まさにコースの難関ぶりを示していると言っていい。

 この大会には、台湾から8名のアマチュア選手が参加した。小雨の降りしきる中、先頭を切って走り出したのは、台湾自転車レース協会で理事長を務める董俊仁氏だ。