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糖尿病患者が自己注射から解放される日
吸入式インスリン製剤は数年先か!?
AFREZZA(ヒト遺伝子組み換え型インスリン)

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第69回】

 糖尿病患者の血糖コントロールに使われるインスリン製剤。自前のインスリンが枯渇する1型糖尿病では自己注射が必須であり、生活習慣の乱れからインスリンが減少したり、インスリンへの反応が鈍くなる2型糖尿病でも血糖値によっては毎日1~数回の自己注射が必要になる。

 注射器や極細針の改良で「注射時の痛みはほとんどない」(患者談)のだが「糖尿病だと告白しているようで人目を気にしてしまう」など厭わしさは避けられないようだ。注射への嫌悪感は全世界共通らしく、2006年に口から吸い込むインスリン製剤が欧米で承認されたときは開発企業の株価が一気に跳ね上がったほどである。

 ところがいざふたを開けてみると、取り扱いの面倒なことや事前検査の煩雑さなど問題が噴出。また長期間使用すると、喫煙歴がある患者の肺がんを誘発する可能性があるなど安全面での課題が浮き彫りになり、承認後わずか1年で販売が中止された。日本での臨床試験は07年に中止。当時がっかりした方も多いだろう。

 しかし“吸入式”インスリン製剤への要望は強かった。09年には米Mannkind社が新タイプの超速攻型吸入式インスリン製剤「AFEZZA[ヒト遺伝子組み換え型インスリン]」をFDA(米食品医薬品局)に承認申請。同剤は肺の奥深くに到達するよう設計されたインスリンパウダーを吸入器で口から吸い込むタイプで、申請前の臨床試験では注射剤と同等の有効性が確認されている。吸入器の操作性、携帯性も格段に向上した。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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