アイディアに問題やリスクがあったら
「シミュレーション」で落とせばいい

 発想するときは、いっさいマイナス面は考えない。

 そしてシミュレーションに入ったら、マジシャンが箱に1本ずつナイフを刺していくように、「こんなのダメなんじゃないの?」「こういうときにどうするの?」と検証していく。

 そしてそのナイフを、なんとかよけて、アイディアを企画にしていくのです。

 たまに、これが裏返ってしまう人がいます。

 とくに1回目の会議からネガティブな意見を言う人ほど、シミュレーションのときにポジティブ。全然大丈夫じゃないのに、「大丈夫だよ!」なんて言ったりするから要注意(笑)。

 もし浮かんだアイディアにさまざまな問題やリスクがあったとしても、シミュレーションのときにいくらでも落とせます。

 それを最初の発想の段階で落としてしまっては、シミュレーションにすら進めません。

 そうやって、潰されてしまった企画はきっとたくさんあると思います。

 そして、この「ポジティブプランニングとネガティブシミュレーション」が正しくできる人は、企画ができあがったときに、「なんでそんな突拍子もないことを思いつくんですか?」と言って驚かれるのです。


ポジティブプランニングと<br />ネガティブシミュレーション

 

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25年以上も、さまざまな番組や商品を「企画」することを仕事にしている筆者。成功する企画と失敗する企画を分けるポイントは何なのかについて、ずっと考え続けてきた結果、もっとも重要なのは「気づき」。この世の中は「気づき」だけで回っているといっても過言ではない、と主張します。筆者が、「企画」を生み出す3ステップは、その頭文字のとおり「き/気づいて」「か/考えて」「く/比べる」。そう、最初のステップは「気づき」。この「気づき」がなければ、企画は生まれることがないのです。「企画は記憶の複合」と筆者は言います。それまでに自分が見たこと、聞いたこと、経験したこと、そうしたいくつかの「記憶」が結びつくことで、企画は生まれるのです。本書は、筆者がさまざまな企画を手がける中で得た、気づける人になるためのトレーニング方法やテクニックをまとめたものです。

 

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