>>(上)より続く

第二次朝鮮戦争では日本は
「第三者」だが、それではすまない

――仮に米韓軍が「5015作戦」に踏み切った時には、日本はどういう役割を担うのですか。

 仮に朝鮮半島で戦争になったら、米韓連合軍は一塊の軍隊(Combined force)として動きますが、日本は、日米同盟(米軍は日本防衛)との関係上、「第三者」と位置づけられます。

 日米韓の軍事連携強化がいわれますが、それは情報共有などをいうことであって、第二次朝鮮戦争となれば、実際の戦争では、米韓連合軍に国連軍が加わる形で、北朝鮮軍と戦闘が行われます。

 第二次朝鮮戦争が起きた場合を想定して、自衛隊が米軍の後方支援をできるように、ということで、1999年に「周辺事態法」が作られました。

 しかし国連軍が加われば米軍以外の他国軍も在日米軍基地(国連軍基地を兼任)に来援することになりますから、今回の安保法制で、「重要影響事態法」と名前を変えて、米国以外の軍隊にも後方支援できるようにしたのです。

 つまり、第二次朝鮮戦争が生起すると、まず日本政府は「重要影響事態」と認定し、米軍や国連軍に対して後方支援や後方地域支援という形で関与することになります。

 戦争勃発後、当然、北朝鮮は後方支援基地である在日米軍基地を叩くため、日本にミサイル攻撃する可能性が出てきます。