今年4~9月期の連結純利益が34億円と前年同期比8倍以上という伸びを見せたカプコン。辻本春弘社長に、その原動力を聞いた。

カプコンがゲーム開発を外注から内製にシフトさせる理由Photo:Diamond Weekly

──2017年4~9月期の業績についてはどう評価していますか。

 前年同期が悪過ぎたというのもありますが(笑)、コンシューマー向けゲームソフト事業が好調だったため、予想以上の業績になりました。特に、8月に発売した任天堂Switch向けゲームソフトの「モンスターハンター(以下モンハン)・ダブルクロス」は計画以上の売れ行きを見せています。

──来年1月には、プレイステーション(PS)4向けゲームソフトの「モンハンワールド」の世界同時発売を予定しています。

 モンハンはPSポータブル(PSP)、ニンテンドー3DS向けゲームとして、ヒットを飛ばしてきましたが、開発陣はPS4で迫力あるモンハンの世界観を表現したいと、3年以上前から水面下で取り組んできました。

 PS4のような据え置き型ゲーム機は、世界一のゲーム市場の米国で非常に普及しています。そこで、今回、初めて世界同時発売に踏み切ったのです。

 世界最大級のゲーム見本市「E3」(米ロサンゼルス)や「東京ゲームショウ」にも出品し、ユーザーの反応を見て、手応えを感じています。機動的なプロモーションを図り、社員一丸となってグローバルタイトルに育てていきたいと考えています。

──研究開発費は売上高の3割を超えています。世界で通用するソフト開発には投資も必要というお考えですか。