増設パーツで最大5系統の情報を蓄積する

 手帳で複数項目の情報を記録・管理するには、いくつか方法があります。手っ取り早いのはシステム手帳で、リィル単位で情報管理をする方法です。ただメンテナンスをしないと、どうしても手帳が厚くなることや、リング径の分だけ手帳自体が厚くなるデメリットがあります。

 フィルムふせんやマスキングテープ、コーナーマーカーでページを分割する方法もあります。これは記録する情報が少ないときには有効ですが、一項目あたりのページ数上限が少なくなるのが難点です。そこで利用したいのが、手帳カバーにセットするメモ帳増設用パーツです。これを利用すれば、手帳に挟むメモ帳を増やすことができます。

マイ手帳の工夫は「メモの活用」にあり<br />増設・自作でメモを有効活用する!プラスホルダーを上から見たところ。左側のポケット部分に差し込まれたプラ製の下敷き状のパーツに、メモ帳を差し込めるポケットが付く。

プラスホルダー」(ダイゴー)もその一つです。これは、手帳のカバーの裏に差し込み可能なプラスチック板と、ソフト塩ビのパーツを組み合わせたものです。塩ビパーツには表裏二つのポケットがあり、ここにハンディピック用のリフィルノートがぴったり差し込めるようになっています。

 もともとは同社のモジュール型手帳「ハンディピック」用に用意されたものですが、サイズさえ合えば他の手帳にも流用できます。一例をあげると「能率手帳クレスト」のカバーにはこのパーツがピッタリ収まります。

 これを手帳のカバー内部に装着すると、裏表二つの差し込みにメモ帳を2冊差し込めます。これで本体と合わせて3つの異なるテーマの情報を蓄積・管理できるようになります。カバーの右と左にそれぞれ差し込めば、手帳本体部分と合わせて合計5冊=5つのテーマ(情報)を管理できるようになります。このサイズに対応するメモ帳も各社から発売されています。たとえば、レイメイ藤井の「グロワール」シリーズ、ライフの「リセントメモ」などもこのプラスホルダーにピッタリ装着できます。

 メモ帳自体の種類も、横罫、方眼、無地などのパターンが選べます。これらを手帳カバーに組み合わせることで、自在な情報やアイデアの記録ができるようになります。メインのマイ手帳に、これらのパーツとメモ帳をプラスすれば、あまりメンテナンスに気を遣わなくても、複数項目のアイデアや経過記録などを簡単に管理できるというわけです。

マイ手帳の工夫は「メモの活用」にあり<br />増設・自作でメモを有効活用する!「超」整理手帳のカンガルーホルダー。A4のプリントを差し込む以外に、このようにA7版のメモ帳をセットすることもできる。

 この例でもわかるように、特定の手帳専用と思われているツールが別の手帳に流用できるケースは、他にもあります。

 たとえば「カンガルーホルダー」(講談社)は、「超」整理手帳の付属パーツであり、A4の用紙を挟むためのものです。そしてこのパーツは、縦寸がほぼ同じ、トラベラーズノートや、能率ダイアリーリスティなどにも差し込むことができます。 

 これらの手帳でもA4の用紙を挟めるわけです。よく使う資料やメモ用紙代わりのA4用紙などを保持すると便利そうです。またトラベラーズノートには、「ジッパーケース」(デザインフィル)というパーツがありますが、これも能率ダイアリーリスティに挟んで使うことができます。能率ダイアリーリスティのカバーはトラベラーズノートと違って、ゴムバンドで留めるような構造はありません。それでもカバーの内側に挟み込むことでジッパーの内側に、小型のメモ帳や小さめの情報カードなどを保持できます。

 このように、サイズさえ合えば、メーカーやシリーズに関わらず、他の手帳に応用ができるケースはまだまだあるはずです。ここにあげたのは一例ですので、ぜひ探してみてください。