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ご飯やパンなど糖質の多い主食を減らすことだけが「糖質制限食」の全てではない。『週刊ダイヤモンド』1月13日号の第1特集「科学とデータで迫る 最強の食事術」から、糖尿病などの生活習慣病や肥満治療を行う牧田善二医師が指南する実践術の一部を特別公開する。

 意外かもしれないが、酒は血糖値を抑える働きをする。アルコールはカロリーが高いからと、糖尿病患者に禁酒をすすめる医者は多い。しかし海外の研究によると、パンをビール、ワイン、ジンと一緒に食べると、酒なしよりも血糖値が上がらなかった。適量の酒は血糖値を下げるというプラスの働きを期待できる。断酒の必要はないということだ。

 とはいえ、酒によって糖質量が異なる点には注意を払いたい。日本酒は糖質が多め。焼酎やウイスキー、ブランデー、ウォッカといった蒸留酒は糖質ゼロだ。

 高血糖の“犯人”は、酒よりもソフトドリンクの中にいる。代表格は糖質たっぷりの缶コーヒー、コーラなどの清涼飲料水、オレンジなど果物のジュースである(記事末尾の表参照)。

 糖質には種類があり、ご飯やパン、パスタ、イモ類などは多糖類、砂糖は二糖類、ブドウ糖や果糖は単糖類に分類される。多糖類はブドウ糖がたくさん結合したもの、二糖類は糖分子が二つ結合したもの、単糖類は糖分子一つだけで存在するものだ。

 食物として口から摂取された糖質は全て一個一個のブドウ糖に分解される。多糖類も最終的にはブドウ糖に分解され血液中に放出されるが、胃で消化されるまでに時間がかかる。対して、二糖類や単糖類の液体を大量に飲むと、あっという間に吸収され、一気に血糖値が上がる。これを「血糖値スパイク」と呼ぶ。