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雲南省・昆明――とある中国内陸の地方都市、この10年の変化

山谷剛史 [フリーランスライター]
2011年12月29日
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2003年の昆明。ビルはそう変わらないが車の通行量が非常に少ない

 どういうわけか筆者は2002年からの10年もの間、ひょっとしたら人生で大事な時期かもしれない20代半ばから30代半ばにかけて、ベトナムやミャンマーに隣接する中国の果て「雲南省」に居てしまった(雲南在住日本人の中には、両足をつっこむこと10年以上の選手もごろごろいるて恐れ入る)。そして今年も雲南省の省都で年を越す。担当の編集者さんが「中国の地方都市の状況に興味有り」というので、最近のトレンドと10年間の街の変化、筆者の周辺の変化を紹介してみたい。

庶民の足は自転車から
電動自転車、そして車へ

写真の2003年当時は自転車が当たり前だった

 雲南省の省都の昆明は、他省の都市同様に市域は広く市域人口は600万人超ではあるが、中心に通勤する都市圏人口はその半数の約300万人程度となっている。その昔はバスのほかには自転車やバイクによる通勤・通学が基本であったが、現在は自転車の代わりに1回の充電で20kmは走行できる電動自転車と、車が基本となっている。

新型バスが投入されたが、10年前から走り続ける旧型車も健在旧市政府は爆破された(写真は爆破前)。ここに将来新しい住宅地、商業地ができるのだろう

 車の渋滞は酷い上に地下鉄数路線を同時に建設していて、「便利になるのだから我慢しろ」とばかりに、6車線使える道路が2車線しか使えないところもあり、渋滞の酷さに拍車がかかっている。昆明では3台に1台は日本車のセダンという感じで、中国車はそう多くない。ただ地域差はあり、北京だと日本車が極めて少ないのが気になった。

 「便利」「メンツ(今更自転車は恥ずかしい)」の理由から、自転車から電動自転車への移行が完了しているが、その電動自転車も既に市民にとっては無用の長物となりつつある。鶴の一声で、遷都というべきか、昆明市中心から直線距離で約20km離れた呈貢県という隣県に、大学や行政機関が移転してしまったのだ。鉄道網が発達した地域ではなく、バス便オンリーの地域で20kmも離れた土地を往復するというのは大変な苦労だ。

歴史的建造物が並ぶ中心部の旧市街は、壊され「新築の木造住宅が並ぶ旧市街」に変わろうとしている

 そのため学生は家を借り、社会人はそれまで住んでいた家を売って新居を購入する両様の動きがある。「中国住宅バブル崩壊」とは日本のニュースなどでは聞くものの、この内陸の都市にはその波はまだやってきていないため、市民は「買ったところで売るとき高く売れるし」と楽観視し、今も家の購入や土地転がしに積極的だ。近く完成する地下鉄路線は呈貢県の新都市中心部まで通るので、将来の駅チカ物件は既に高い値段で売られている。

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日本人の立場から中国のIT事情を紹介する。執筆の他、講演も行う。著書に「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)


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