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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

ハイテクではなくローテク起業家が日々のパンを生む

上田惇生
【第30回】 2008年1月17日
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マネジメント・フロンティア
ダイヤモンド社刊 2300円(税別) ※本書は絶版となっています。

 「ハイテクの起業家精神は山の頂である。したがってそこには巨大な山腹がなければならない。すなわちミドルテク、ローテク、ノーテクの起業家精神が経済と社会に漲っていなければならない」(『マネジメント・フロンティア』)

 起業家精神が日常となった起業家社会が生まれていなければ、優れた人材の多くが、大企業、政府機関、大研究所、大学の安定性と世間体を選んでしまう。

 現状は能力があるのにベンチャー企業に進もうとすると、教授や親は首を傾げる。それを乗り越えてベンチャー企業に進もうとする場合でも、ハイテクなどの目新しい企業でないと賛成が得られにくい。

 だが、新しくても、小さくても、ローテクでも就職先として選んでもらえない限り企業は成立しない。

 ドラッカーは、30年前には米国でも職場や職歴として、すでに確立されている大企業や政府機関が好まれていたが、若者たちがベンチャーを選ぶようになったことが、今日の米国の起業家経済を可能にしたという。

 しかも、そのような状況は、ハイテクのベンチャーがもたらしたのではなかった。華々しからざるローテクやミドルテクのベンチャーがもたらした。

 「起業家経済を生み出すのは、ローテクやミドルテクの企業である。ハイテクはビジョンをもたらすにすぎない。日々のパンを生むのはハイテク以外の企業である」(『マネジメント・フロンティア』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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