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三谷流構造的やわらか発想法

特別講 ヒトの「幸せ」をマンガから学ぶ
年末年始の読書のススメ!2

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第25講】 2012年1月10日
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発想にヒミツの情報源は必要か?

 発想力に関する本を書いたり講演をしたりしていると、ときどきヒトに尋ねられます。「ふだん、どういう雑誌や新聞を読んでるんですか?」

 このとき、質問者が期待している答えは「ヒミツの情報源」です。いや、ヒミツとまでは言わないまでも、英字新聞を毎日読んでいるとか、CNNを欠かさず見ているとか、もしくは政財学界の中枢にいる友人たちから…。自慢ではないですが私は日本語を読むのがとっても速いので(つまり英語は遅い)ふだん日本語の新聞雑誌しか読みませんし、日本語のテレビしか見ません。ヒミツの情報源など、何もないのです。

 前回、「年末年始の読書のススメ」として、科学書とSFを取り上げました。『人類の足跡10万年全史』と『青い空まで飛んでいけ』でした。これらは私の「ヒトとはちょっと違った情報源」かもしれません。ただそこから、何を読み取るかは自分次第。誰にでも手に入る情報から、特別な何かを見いだす力こそが「発想力」の源なのです。

 改めて、新年あけましておめでとうございます。前回が好評だったので今回も「年末年始の読書のススメ」を続けます。そして今回扱うのは難しげな科学書でもSFでもなくマンガです。わが家の今の壁一面を埋め尽くすマンガの中から、珠玉の数冊をご紹介しましょう。

 テーマは、ヒトの幸せ、です。

『風の谷のナウシカ』は
ヒトの愚かさを描いた壮大な戦記である

 『風の谷のナウシカ』は言わずと知れた宮崎駿さんの作品です。1984年3月に封切られた同名の映画は、各界で非常に高い評価を受け、彼の映画出世作となりました。日本テレビの「金曜ロードショー」では13回も放送されているそうなので、視られた方も多いでしょう。

 しかし、そこで描かれた世界は「アニメージュ」に連載された原作(*1) の、数分の一に過ぎません。マンガの単行本で言えば、全7巻のうちの2巻目の80頁目くらいでしょうか。ナウシカの旅は、そして戦いは、そこからが本番です。

*1 連載は「アニメージュ」の1982年2月号から1994年3月号で、完結まで12年を要した。全7巻。

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

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