世界最大の家電見本市「CES」。家電の見本市にもかかわらず、ここ数年、急速に存在感を増しているのが自動車関連産業だ。とりわけ「自動運転」をめぐって、米半導体の2強が激しいバトルを繰り広げている。その様子を現地で取材した。(『週刊ダイヤモンド』編集部 大矢博之)

半導体王者のインテルを脅かす
エヌビディアが自動運転で猛攻勢

自動運転覇権、攻勢エヌビディアと守勢インテルの壮絶バトル自動運転向けの半導体をアピールするエヌビディアのジェンスン・ファンCEO Photo by Hiroyuki Oya

 自動運転の"頭脳"はいったい誰が担うのか──。

 世界最大の家電見本市「CES」でここ数年、存在感を急速に増しているのが自動車関連産業だ。とりわけ技術の最高峰とも言える「自動運転」をめぐって、米半導体の2強が激しく主役の座を争っている。

 人工知能(AI)向け半導体の旗手として、評価が急上昇中の米エヌビディア。自動運転の分野でも猛攻を仕掛けており、半導体王者の米インテルを脅かすほど乗りに乗っている。

「人工知能は、多くの産業界を革新し始めている。そして、機械学習と人工知能の技術の進化によって実現される自動運転は、この100年間の自動車産業で最大の革命をもたらす可能性を秘めている」