金融機関にある本人の財産は本人が処分するのが原則。親が認知症になってしまうと、本人の意思であるかどうかの確認ができないため、親の不動産を売ることも、定期預金を解約することも、株を売買することもすべてが止められてしまうのだ!(写真はイメージです) 

親が認知症になってしまうと、金融機関に預けている親名義の財産を使おうとしても、強固なセキュリティーがかかり、お金が下ろせなくなってしまう。そんな事態を招かないようにするために、老いた親が元気なうちに子は何をしておけばいいのか――1月24日に発売された最新刊『親の介護をはじめたらお金の話で泣き見てばかり』(ダイヤモンド社)の著者で、教育・介護アドバイザーの鳥居りんこ氏にポイントを解説してもらった。

介護も施設も
金次第である

「りんこ、介護はお金よ!施設もお金。介護に安かろう、良かろうはないからね!」

 私が頼りにしているケアマネ職の友人はこう断ずる。まあ、何をどう取り繕おうが事実は事実として認めざるを得ない。

 世の中、何をやるにしても「予算」ありきで、財政活動を規律するための計画なくしては行動できず、よしんば強行突破を試みたとしても、その破綻は目に見えているだろう。

 介護も例外ではない。介護するにあたり、誰がどれだけの予算を投入することができるのかを把握しておくことは自明の理なのに、これが意外と難しいのだ。

 私はこれが介護の1丁目1番地に当たる第一関門だと思っている。老親の介護(よほど、資金が潤っている子は除く)にあたり、一般的感覚としては、

「自分の介護費用はとりあえず自分で賄っていただけませんかね?」

 というのが、子の正直な思いではないだろうか。

 つまり、親に対して「アンタ、いくら持ってまんねん?」と聞きたいわけだ。