ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
他人事ではない!実家問題リアル

父急死で預金が下ろせない!「口座凍結」の恐怖

西川敦子 [フリーライター]
【第4回】 2016年7月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

父親が入院先で亡くなったのは昨日のことだ。臨終の枕元で泣き崩れる母親の背中をさすりつつ、鈴木ケンスケさんは「自分がしっかりしなければ」と必死に自らに言い聞かせた。さしあたって葬儀代はどうしよう。母親の生活費など、当座かかる費用もある。

「母さん、とりあえず、親父の通帳と印鑑を持って銀行に行ってきて。現金を引き出しておかなきゃ」

ところが、しばらくすると母親から携帯に連絡が入った。何やら慌てふためいている様子だ。

「ちょっと大変!お父さんのお金が引き出せないのよ。銀行の人がいうには、口座はしばらく凍結されるんですんって。ほかの口座もみんな使えないわ。いったいどうしたらいいの」

親父の口座が凍結!? 家族の大切な財布なのに!?――ケンスケさんは頭が真っ白になってしまった。

名義人の死を伝えてはいけない?

名義人の死亡で、口座が凍結されれば預金が引き出せないどころか、公共料金などの支払いが滞ってしまう可能性も

 新聞死亡欄や人づてなどで名義人の死亡を知ると、銀行はただちに口座の凍結をおこなう。ケンスケさんのお母さんのように、家族が銀行窓口に行き、「名義人が亡くなったので、代りに私が預金を引き出したいのですが」などと言ってしまった場合も同じだ。

 凍結が行われ、預金が動かせなくなると、あれこれやっかいな問題が生じることになる。生活費を引き出せないだけでなく、公共料金、家賃や駐車場代、ローンなどすべての引き落としがストップしてしまうのだ。そのまま滞納が続けば、電気やガスなどのインフラすら使えなくなる、という悲惨な事態に陥りかねない。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

西川敦子 [フリーライター]

1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。


他人事ではない!実家問題リアル

親が元気でちょうどよい距離をとっているときは、気にならない「実家問題」。だが、親の老化、あるいは結婚や出産などを機に「実家」と向き合わざるをえなくなることが少なくない。本連載では、30~40代男性にとって身近な問題をとりあげ、実家との対立の解決策などを探っていく。

「他人事ではない!実家問題リアル」

⇒バックナンバー一覧