2011年は東日本大震災、円高、ユーロ危機、タイの大洪水と、日本にとっては内外ともに災厄多き年だった。12年はそれ以上に不確実性、不安定性が高まる年となりそうだ、何しろ世界は政治の季節に突入する。1月の台湾総統選に始まり、露、仏、米、韓では大統領選、中国でも政権交代が行われる。北朝鮮情勢も不安材料だ。そうした状況下、12年を予想する上で、何がポイントになるのか。経営者、識者の方々に、アンケートをお願いし、5つののポイントを挙げてもらった。第12回はスポーツライターの相沢光一氏。

①なでしこジャパン、
ロンドン五輪で金メダル獲得ならず

あいざわ・こういち／1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。

　昨年のＷ杯優勝は、チームが勢いに乗ったことと、相手からノーマークだったことが要因。実力的には、やはりアメリカが一枚上で、対戦した時点での敗退が濃厚。多くのファンの期待を裏切る結果となる。

②浅田真央、3月の世界選手権で優勝

　母親の様態急変でグランプリファイナルを欠場した浅田真央。緊急帰国の甲斐もなく、母を亡くしたが、気丈に復活を遂げつつある。そんな悲しみのシーズンの総仕上げが3月にパリで行われる世界選手権。多くのファンの応援を力にして優勝し、世界で賞賛される。ここまでの経緯を見ていると、浅田はそうした流れにあると思わざるを得ない。

③レンジャーズに入団したダルビッシュ有、
チームの優勝に貢献する活躍を見せる

　2年連続でワールドシリーズに進出しているレンジャーズはＭＬＢでも勢いのあるチーム。そんなチームに入札されたのは、ダルビッシュの運の強さだ。実力的にも十分通用すると思われ、強力なバックに支えられ勝星を積み重ねると予想する。当然、日本でもその活躍が話題になる。