経営 × 財務

技術で勝負する時代から
マネジメントの力が問われる時代に
【シリーズ対談】日本企業が世界で戦うために

2018年3月20日
previous page
4

ハイポテンシャル人材ほど
多くのチャレンジをさせるべき

日置:コーポレートスタッフを使いこなすには、企業家マインドというか起業家マインドというか、新しいことを求めていく姿勢を持った人でないと難しいのかもしれません。そうであれば、ビジネスパートナーとしてのコーポレートスタッフの必要性がより理解できると思いますし、そうでなければ、コーポレートは行政官僚化していきます。当然、行政組織は小さい方が効率的なので、それが小さな本社論につながって、コーポレート機能が弱まっていくという悪循環です。

橋本:デュポンでは、コーポレートと事業部門の間での人事異動もあり、ハイポテンシャル人材だと認められている人ほど、その頻度が高くなります。国をまたいでいろいろな事業部門のアサインメントを経験し、コーポレートの仕事もする。

 そうすることで、事業部門とコーポレートの両方のセンスやスキルが身に付きますし、そういう人が増えると事業部門とコーポレートの意思疎通も円滑になります。事業部門長になってもコーポレートスタッフをうまく使いこなせるのは、それも大きな要因だと思います。

日置:そういうローテーションがないと、事業部門の中で出世してから本社の経営者になった途端、何をやったらいいか分からなくなってしまう。

 最近、経営人材育成について相談を受けることが増えているのですが、大きな問題点として、一つの事業や機能を運営できる人材は育てられても、企業体全体をマネジメントできる人材を育てるための仕組みができていないことがあります。

 経営者の最大の仕事は、リソースの配分だと思いますが、どの事業領域にどれだけのリソースを配分するのか、しないのか、それをどういう基準で判断すればいいのかが分からない。

 ハイポテンシャル人材には、失敗を含めて早い段階からいろいろな経験をさせる、チャレンジをさせるべきなのでしょうね。その結果、ビジネスの現場感を持ちながらも、俯瞰的・相対的に全体が見えるようになり、グローバル企業という複雑な組織体をマネジメントできる人材が育っていくのだと思います。

 本日はありがとうございました。

(構成/田原 寛 撮影/佐藤元一)

previous page
4

最新コンテンツ CFO、CEO、ビジネスリーダーが知るべき経営プラットフォームの概念と実際

財務基盤改革の最新事例を知る Case Study


IT insight

情報家電、インターネット、ソーシャルメディア、携帯電話など、ITツールの最新情報に加え、激動の市場を勝ち抜くIT企業の戦略、ITを駆使した新しい企業経営の姿などを伝える。ITエグゼクティブや編集部の視点から、ITビジネスの最前線を徹底分析する。

「IT insight」

⇒バックナンバー一覧