朝のミーティングでわかる「マネジャーの力量」とは?

 プルデンシャル生命では、週に2回、月曜日と木曜日に朝のミーティングが設けられていました。ここでマネジャーが必ず話をすることになっています。そのときに、マネジャーがどんな話をするか、そこに如実に表れていました。

 中には、ひたすら業務の指示を出すマネジャーがいます。

「先週の結果はなんだ。もっと電話をかけてアポイントを取らないといけないぞ」
「見込み客リストの提出はどうなってる。早く出さないとダメじゃないか」
「もっと売り上げを上げろ」

 一方で、そういう話はまったくしないマネジャーもいます。

「みなさん、先週もお疲れさまでした。今日からまた新たな1週間が始まりました。一緒に頑張りましょう。私もみなさん以上に頑張ります」
「週末、テレビでこんな話を聞きました。これはぜひ商談の場でも活かせると思います」
「先週は○○さんがとても頑張りました。こんなふうにして、こんなトークで成功したそうです」

 さて、どちらのマネジャーの話が、メンバーから支持されるでしょうか。

 言うまでもなく、後者です。

 ミーティングでは、メンバーはマネジャーをよく見ています。何を言うかも、実はチェックしている。そこから、マネジャーがどういう人間か、よくわかるからです。上司はよく勘違いをするのですが、メンバーはとても賢いのです。

「そんなことは、言われなくたって、わかっている!」

 とメンバーに思われるような話をしても、何の意味もないのです。その場では「はい」とは言うかもしれませんが、実際には思っていない。

 偉そうなことを言っていますが、かつての私もまさにそんな話をしていました。でも、まわりのマネジャーを観察して、それではダメだと気づいたのです。

 ミーティングが終わった後、メンバー同士が集まって、そんな上司にどんな噂話をしているか、十分に想像がつきます。