来年の2013年でシリーズ30周年を迎える、コーエーテクモゲームスの「信長の野望」。来月には、あの「ポケットモンスター」と組んだ意欲作「ポケモン+(プラス) ノブナガの野望」(ニンテンドーDS、3DS用、発売元ポケモン、3月17日発売予定)の発売も控えており、30周年にむけ盛り上がりを見せている。前回に続いて後編では、シリーズ最新作「信長の野望・天道」を軸に、関係者が語る歴史コンテンツの魅力と、コンテンツビジネスの難しさを語る。
歴史はドラマとして
繋がっているから面白い
北見 同じく歴史コンテンツを扱われている長谷川さんに質問ですが、歴史コンテンツの市場的な人気は最近いかがですか。一時期ずいぶん、歴女ブームとかで盛り上がりましたよね。
長谷川 最近は下がっているとは思います。一昨年くらいが一番ピークかと。去年で、歴史雑誌の休刊も3誌くらいあって、でも、ゲームソフトのほうは元気ですよね。
北見 そうですね、コーエーテクモゲームスの「無双」シリーズや他社さんのタイトルでも歴史関連のものは多いですね。
長谷川 私が手がけている「歴史魂」は若い子たちに向けた歴史雑誌として企画しました。アスキー・メディアワークスはいわゆるライトノベルと呼ばれるジャンルで非常に強いレーベルを持っているので、うちのやり方で若い子たちに向けた歴史雑誌を作れるんじゃないのかと思って。中身は普通の歴史雑誌で、でも文法は若い子向け。だからゲームもコミックもありだし、歴史に関するおもしろそうなコンテンツはみんな扱おうっていう。
北見 この雑誌を拝見すると、間口が広いというか、若い世代も入りやすい作りなのかなと思いました。その一方で30~50代に歴史に興味をもってもらうには、どうすればいいでしょうか?