協働意識がなければ
結婚はリスクになる

「さらに女性にとって、結婚して育児のために仕事を辞めるというのは、非常にリスクの高い状態です。今は3組に1組が離婚をしている時代であり、シングルマザーの約半数は精いっぱい働いても相対的貧困ライン以下という厳しい現実が待っているのです」と白河氏は指摘する。

 女性がこの事態を避けるためには共働き共育てが前提で、夫婦で家事を分担し“チーム育児”をしてくれる夫を見つけることが重要になる。つまり結婚は、協働の意識の高い相手を選択しないと、“生存戦略”にとってリスクになってしまうのだ。

共同経営責任者
という「結婚2・0」

「結局、どんなにリスクの少ない道や相手を選んだつもりでも、完璧な未来など予測できません。完璧なライフプランを立てても、うまくいくとは限らない。ならば一緒に、しなやかに変化していく方が良いのです」と語る白河氏。提唱するのは“結婚2・0”だ。同書の中で、白河氏は以下のような夫婦の形を予測している。

●パートナーは共同経営責任者として同等の議決権を持つ
●週1回経営会議を開き、課題には柔軟に対処する
●家事・育児などの無償労働にも価値を認め、対価を算出する。その上で報酬制、分担、または外注などを、会議の上で決定
●趣味やボランティアとしての家事と、タスクとしての家事の線引き
●感謝と尊敬を忘れない

など

 あたかも企業の経営戦略のようだが、結婚を生存戦略と捉えれば、あながち的外れではないし、結婚やパートナーシップの在り方は、今後さらに多様化してくることだろう。婚活は、単に結婚をゴールとする活動ではなく、これから先の自分の人生を設計することに他ならない。