「できたことメモ」で人間関係が劇的によくなる!?

「できたことメモ」は、あなたの自己肯定感を高めるだけではありません。他者との関係も良好にしていきます。私のもとには、次のような声がよく届きます。

・「会社で『できたことメモ』をやったら、部下との関係がよくなった」(IT企業・管理職)
・「クラスで使ったら、生徒同士が協力し合うようになった」(中学校教諭)
・「親子で交換日記的に使ったら、子どものいい面がたくさん見えてきた」(主婦)

 自分の「できたこと」を日々見つめる習慣は、他人への視点も変えるようです。「できなかったこと」「ダメだったこと」「失敗したこと」など”欠けたところ”に先に目がいくのが人間です。

 子どもがテストで60点を取ってきたときには、「どこがわからなかったのかな? 次は頑張ろうね」と間違えた40点が気になりますし、95点を取ってきたとしても「よく頑張ったね。次は、ここを気をつけたら100点だね」と欠けた5点に注目してしまいます。

 しかし、欠点ばかりに注目していると、相手のモチベーションを奪い、成長を止めてしまいかねません。当然、人間関係も悪くなってしまいます。「できたことメモ」を続けることで、こうした他人に対する否定的な視点も変わっていきます。自分を見る視点が肯定的になることで、他人に対しても自然によい面が見えるようになってくるのです。

 さらに、「できたこと」を見つめることで生まれるポジティブなエネルギー自体も、周囲に伝わっていきます。「できたこと」を見つめていけば、無意識に「喜び」が生まれ、あなたの表情や言動もとてもポジティブなものに変わっていくはずです。すると、まわりの人もあなたといることが楽しくなっていき、人間関係もうまくいくのです。「できたこと」に目を向けるだけで、あなたはもちろん、あなたのまわりの人たちの人生も変わっていくとしたら……今すぐやってみたいと思いますよね。

 拙著『月イチ10分「できたこと」を振り返りなさい』では、「できたこと」の見つけ方から、振り返り方までを丁寧に解説しました。「できたことメモ」を実践してみたいと思われた方は、ぜひこちらもご参考いただけますと幸いです。