経営×経理

経理の“出世道”は
どこにあるのか?

 簿記や税務などの専門知識を活かしながらコツコツ働くイメージが強い経理職。営業職のようにノルマを課せられたり、接待にかり出されたりすることはなく、長く安定した環境で働けるとの理由で経理職を選ぶ人も少なくありません。

 ただ、仕事の評価が数値化されにくいことや、社内での位置もどちらかと言えば花形部署とは言えないため、“出世”を目指すのは難しいと考える人もいるようです。

 さて、ここまでお読みの方々は、頷いたり、そうではないと感じたり、様々だと思います。もちろん、経理部出身者の方が経営陣へ上り詰めるケースは珍しくないでしょう。

 この春、人事異動で経理部へ配属された方、あるいは、長年にわたって経理畑に身を置いている方も、自身の将来におけるキャリア像や社員・部下らに対する今後の支援策を思い描きながら本稿を読み進めていただければ嬉しいです。

 企業の人事側は、異動の際に理由をしっかりと伝えているでしょうか? たとえ、抜かりはないにしても、当の本人は“それは真実ではない”と捉えてしまうケースは少なからずあります。

 中堅の福祉関連企業に勤務するAさん(男性 30代前半)も、その一人です。今春、企画営業から経理部へ異動になり、疑心暗鬼になっているのです。

 「営業成績は悪くはありませんでした。きっと、上司が仕組んだのでしょう。私のやり方にイチイチ駄目出しして、反りが合いませんでした。人事部側は、『将来に向けて、経営管理を経験してほしい』と言ってくれましたが、単なる左遷に決まっています」

 俯きながら語るAさんは、経理の仕事には興味がなく、上司や人事部に対して不信感すら抱いている様子です。

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大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道

経理スタッフは「定型的な事務作業をこなす人材」と捉えられがち。彼ら彼女へ向けられる仕事の効率化と言えば、“仕訳の自動化”“仕事を属人化させない”といった、表面上の作業の改善を求めるものばかりだ。しかし、本来は経理=経営管理者なのだ。経理の能力を伸ばし、経営のために力を借りるにはどうしたらよいのか。様々な業種の経理畑を歩み、一担当者から管理職まで様々な立場を経験した著者が、経理環境改善のコンサルタントとして、実務者・管理者への支援活動に当たる中で感じたことをまとめる。

「大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道」

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