この1年、野菜を取ることの大切さをお話ししてきました。日本人の死因の第1位であるガンを予防するためにも、抗ガン作用がある野菜をたくさん召し上がっていただきたいと思います。
米国ではがん予防に有効な植物性食品に関する研究が進められており、1990年に「デザイナーフーズ・ピラミッド」なるものがつくられました。ピラミッドは3段に区切られ、それぞれに野菜の名前が記されています。頂点に近い位置ほど、ガン予防に有用な野菜で、トップの段に記されている野菜はニンニク、キャベツ、甘草、大豆、ショウガ、セリ科植物、ニンジン、セロリなど。2段目にはタマネギ、玄米、全粒小麦、トマト、ブロッコリー、ナス、柑橘類など。
日頃から、抗ガン作用のあるミネラルやビタミンなどの栄養素が豊富な食材を使った食事をすることで、ガンだけでなく多少のストレスや病気にも打ち勝つ体をつくることができるでしょう。逆に、栄養素など顧みない食事をしていれば免疫力は低下し、風邪をひきやすくなったり、ストレスにより内臓がダメージを受けやすい体になったりします。
自分の体をいたわる暮らしを続けると、10年、20年とたつうちに何も気にせず過ごしてきた人と比べ、大きな差となって表れてきます。
休息を取ることはもちろん、ビタミンやミネラルが不足しているときや忙し過ぎるときは、サプリメントで補うのも一つの方法。また、おいしい食事は体だけでなく心の栄養にもなります。毎日の食事にひと皿の野菜と果物を加えてください。
●ガン予防に効果がある 菜の花の煮びたし
材料(2人分):
菜の花1束、油揚げ1枚、だし100cc、酒大さじ1、みりん大さじ1、醤油大さじ1
作り方:
(1)菜の花は軸の下の硬いところを切り捨て、長さ3cmに切る。
(2)油揚げは縦半分にし、幅1cmに切ってからザルに入れて熱湯を回しかけ、水気を絞る。
(3)耐熱容器に菜の花と油揚げを広げて入れ、だし、酒、みりん、醤油を加えて軽く混ぜ合わせてラップをかけ、電子レンジの強で2分加熱。
(4)そのまま30秒ほどおいてから混ぜ合わせる。