クラウドへの移行は困難とみられてきた、銀行勘定系システム。今後、クラウド化は銀行業界全体に広まるか(写真はイメージです) PHOTO:PIXTA

 数あるITシステムの中でも、最大の“岩盤”とでも呼ぶべき銀行勘定系システムがついに動く──。日本ユニシスはマイクロソフトと組み、クラウド上で運用する銀行勘定系システムの提供に乗り出す。すでに技術は完成済みという。

 2020年をめどに、現在日本ユニシスのオープン系銀行システム、BankVisionを導入している地方銀行10行のいずれかで稼働を見込む。オープン系とは、プログラム仕様を顧客に公開し、ハードはどのメーカーのものでも使えるシステムのこと。勘定系システムのクラウド化は日本初だ。

 これまで勘定系システムとクラウドは“対極”に位置付けられてきた。

 前者は銀行の預金回りの情報をつかさどる、銀行の基幹ITシステム。メーンフレームと呼ばれる大型汎用コンピューターのメーカー(ITベンダー)が、各銀行専用のシステムや業務ソフトを作り込む“重い”ものだった。

 これに対して後者は、顧客がITシステムを持たず、クラウド事業者側のシステムを利用し、その利用状況に応じてフィーを支払う“身軽”なもの。自前のITシステムを持てない中小企業向けで市場を伸ばしてきた。この正反対のはずの両者が急接近中なのだ。