安易な電子政府化は、むしろ「改ざん天国」を招く写真はイメージです

 政府文書のずさんな管理が、つぎつぎに問題となっている。

 こうした状況を受けて、安倍晋三首相は、4月9日の参院決算委員会で、文書管理法の改正を含めた再発防止策を検討する考えを示した(日本経済新聞参照)。

 公文書管理の改善のためには、電子化が必要だと言われる。しかし、電子化すれば事態が改善されるのだろうか?

 電子化すればむしろ改ざんは容易に行なえる。それを防ぐにはブロックチェーンの導入が不可欠だ。

電子化すれば
改ざんはむしろ容易になる

 電子化は行政事務の効率化のために望ましいことだ。

 ところで、「電子化すれば改ざんの過程が明らかになるので、改ざんを防止できる」との意見がある。

 しかし、これは大きな誤解だ。電子的な文書は、紙の文書よりも改ざんが容易なのだ。