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社会起業家になりたいと思ったら読む本
【最終回】 2012年3月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
井上英之

世界を変えるために、まずは「わたし」から始めよう

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「社会起業3.0」の時代において、ひとりひとりの力が必要になってくる。まずは、「社会にいいことしなくっちゃ!」という気持ちから始めるのではなく、いま、気になること、やってみたいこと、わくわくすること。そんな“心のさざ波”から始めよう。
連載最終回では、「わたし」から始めるための「マイ・プロジェクト」の取り組みを紹介したい。自分という存在は、必ず誰かを「代表」している。身のまわりの小さく思える出来事こそ、じつは世界を変える「道すじ」につながっている(『社会起業家になりたいと思ったら読む本』では、8:一個人ができることに掲載)。

「社会にいいことを!」なんて思わない

 「それ、ほんとうにやりたいの」って、思わず聞いてしまうことがある。社会起業っていう言葉に、自分を限定しなくていいよ。いちばんしたいこと、わくわくすること、気になること、ってなんだろう?

 企業の就職人気ランキングを見て、自分の進路を決めるように、「社会にいいことしなくっちゃ」で始めないでほしい。

「社会にいいことを!」からではなくて、自分が出会ったこと、ほんとうに思っていること、そんな“心のさざ波”から始めよう。

 『社会起業家になりたいと思ったら読む本』でも、著者たちは、大切なのは「まずは自分を知ること」としている。そのために、ぼくが慶應大学などで取り組んできたことを紹介しよう。

根っこに「自分」があるか?

 ぼくは、2005年から慶應大学の湘南藤沢キャンパスを中心に、社会起業やソーシャル・イノベーションという分野で授業を担当し、たくさんの素晴らしい若者たちに出会ってきた。

 このキャンパスは、病児保育サービス「フローレンス」代表、駒崎弘樹(『「社会を変える」を仕事にする』英治出版)や、バングラディッシュでバッグをつくり販売しているマザーハウス代表、山口絵理子(『裸でも生きる』講談社)を含め、社会やビジネスの在り方を問い直す、多くのユニークな起業家たちが生まれていることでも知られている。

  授業で必ず学生たちと話しているのは、ビジョンやゴールを掲げるのも大事だが、それが「自分」につながっているかどうか、だ。

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井上英之 (いのうえ・ひでゆき)

1971年東京都生まれ。慶応義塾大学卒業後、ジョージワシントン大学大学院に進学(パブリックマネジメント専攻)。ワシントンDC市政府、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)を経て、NPO法人ETIC.に参画。
2001年より日本初のソーシャルベンチャー向けビジネスコンテスト「STYLE」を開催するなど、国内の社会起業家育成・輩出に取り組む。2005年、北米を中心に展開する社会起業向け投資機関「ソーシャルベンチャー・パートナーズ(SVP)」東京版を設立。2009年、世界経済フォーラム(ダボス会議)「Young Global Leader」に選出。2010年鳩山政権時、内閣府「新しい公共」円卓会議委員。2011年より、東京都文京区新しい公共の担い手専門家会議委員、など。現在、慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科特別招聘准教授。2012年秋より、日本財団国際フェローとして、米国スタンフォード大学客員研究員として滞在中。


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