みずほフィナンシャルグループが就職活動中の学生に配っている冊子。表紙には「みずほらしくない人に会いたい。」とある Photo by Takahisa Suzuki

 銀行業界の新卒採用は今春、大転換期を迎えた。構造不況業種というイメージが広がり、学生の銀行離れが騒がれる一方、銀行自身も“銀行離れ”の動きを見せているのだ。

 その一例が、みずほフィナンシャルグループ。今年の新卒採用では、「みずほらしくない」人材をターゲットに定めた。

 みずほが過去数年の自社内定者の個性を全業界の平均値と比較分析したところ、協調性や問題解決力が高い半面、新しい発想や変化を生み出す創造力や変革力に課題があることが判明。加えて、個性を九つに分解して各年の内定者の平均値を示したレーダーチャートは、いずれも相似形を描いた。

 この結果を受けて、みずほは新卒採用の戦略に調整を加えた。

 みずほは、低金利と金余りで稼げなくなった融資という金利ビジネスから、金融サービスを駆使して顧客の課題を解決する手数料ビジネスへの切り替えを標榜する。そのため、成功パターンがない激動の時代において、社内の課題解決部隊が変革力に欠けていては計画が頓挫しかねない。

 そこでみずほは今年、従来の内定者とは“異質”な、変革力に優れた学生に重点を置いたのだ。

 さらに、外国人留学生や海外在住経験を持つ人材と、「STEM人材」と呼ばれる科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)を修めた人材の獲得にも注力。「グローバル」「理系」という「銀行員らしくない」人材の注入を図る。