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「街角指標」から日本経済を読み解く
値上がりうなぎかば焼きと値下がり食パンの“謎”

週刊ダイヤモンド編集部
【12/4/14号】 2012年4月9日
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“うなぎ上り”うなぎかば焼きと
値下がり食パンの「謎」

 うなぎの価格高騰が続いている。養殖に欠かせない稚魚のシラスウナギが、2010年から3年連続で不漁となっているからだ。

 下図に示したように、うなぎかば焼きの物価指数は11年には前年比で10%も上昇し、12年1~2月も20%超の上昇が続いている。04年以降の7年間の推移からも、価格の上昇トレンドが見て取れる。

 一方食パンは、原料である輸入小麦の政府売り渡し価格が大幅に引き上げられたため、07年12月と11年7月に大手製パンメーカーが値上げに踏み切った。その影響で、やや下落傾向にあった物価指数は08年に大きく上がったものの、09年、10年には再び下落に転じている。

 どちらも原材料価格の上昇を最終価格に転嫁しているのに、なぜうなぎかば焼きは価格上昇が続き、食パンは長続きしないのか。その謎を解く鍵となるのは、代替品の有無である。

 人口減少が続く日本市場では、そもそも購買力は限られている。ある商品が値上げされれば、消費者は当然安い代替品を求める。食パンの場合、大手製パンメーカーが値上げした後、イオンなど大手流通企業が安いプライベートブランド(自主企画商品)の食パンを投入した。それで値上げが長続きしなかったのだ。

 一方うなぎかば焼きは、かつては中国産うなぎという代替品が存在した。しかし、02年に中国産うなぎから水銀や合成抗菌剤が検出されるなどして、安全性を不安視する傾向が強まり、それが現在も続いている。つまり、国産のうなぎかば焼きには事実上代替品がない。それで価格が一本調子で上がっているのだ。

 今年のシラスウナギは特に不漁で、うなぎ料理店でも値上げが相次いでいる。しばらくの間、うなぎは“高嶺の花”となりそうだ。

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