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処方薬にポイントを付与しても
いいのではないか

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第229回】 2012年4月25日
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ドラッグストア、怒る
処方薬へのポイント付与が禁止

 現在、医師の処方箋を調剤薬局を併設する(もちろん薬剤師が常駐する)ドラッグストアに持ち込むと、薬品購入者の自己負担分について、ドラッグストアのポイントが付与される場合がある。

 チェーン展開するドラッグストアの多くは、売り上げの1%程度のポイントを顧客に付与する仕組みを持っていることが多い。顧客は、ポイントを貯めて、日用品などを購入することができる。

 筆者はこれまで、処方薬の購入にもポイントが付くことを知らなかったが、消費者には嬉しい仕組みだ。

 ところが厚労省は、このポイント付与を今年の10月から禁止する方針を打ち出した。これに対して、『夕刊フジ』の報道によると(4月24日号。同趣旨の記事がこちらに)、厚労省の方針に反対する大手ドラッグストアの代理人である弁護士が、厚労省に対して公開質問状を突きつける方針であるようだ。

 ドラッグストア・チェーン側の言い分によると、処方薬販売に対するポイント付与に関しては、厚労省保険局が2010年の秋に、違法ではないという見解を示しており、これを受けて、大手のドラッグストア・チェーンが一斉に処方薬の販売にもポイントを付与し始めた。

 これに対して、規模や業態の上でポイントシステムに馴染まない、ドラッグストア・チェーンではない調剤薬局の側が、顧客を奪われるとの脅威を感じて、薬剤師協会や中医協などを通じて、ポイント付与を不当だと主張した。彼らの主な主張は、「ポイント付与は健康保険法が禁止する値引き行為に該当する」というものだ。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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