「もやもや」を解消するために編み出したのが逆算手帳術

 私が「逆算思考」と「手帳術」の組合せ技を編み出したのは、十数年前のことでした。2004年に起業したことをキッカケにアナログの手帳を本格的に使い始めたのです。

 本来の仕事だけでなく、法人化に伴う雑務、さらには家の用事も加わって、「やらなくてはいけないこと」をコントロールしきれずにいました。

 そんなとき、手帳を使えばうまくいくということがわかりました。手帳のおかげでタスクやスケジュール管理がうまく出来るようになったのは良かったのですが、何かが欠けていました。

 早朝から深夜まで、TODOリストの優先順位にもとづいてこなしていましたが、なぜだか心が満たされません。来る日も来る日も「やらなくてはいけないこと」をこなす毎日。正体がわからない不満や焦りが募る一方でした。それが、先ほどの「もやもや」だったのです。

 どこを目指すのかを決めなければ、どこにもたどり着けない――。

 わかってしまえば単純なことでした。

 そこで、手帳の使い方を変えてみたのです。

「やらなくてはいけないこと」しか書かれていない手帳ではなく、「やりたいこと」がいっぱい詰まった手帳に変えたのです。

 それが、目指すゴールを決めて、そこから逆算して計画して、実行するという方法です。

 そして、誰もが「逆算」で考え、行動出来るようにノウハウを体系化し、商品化したのが「逆算手帳」(2016年発売)でした。

 本連載で、皆さんにお伝えしたいのは「逆算思考」と「手帳術」を組み合わせる方法です。「逆算手帳」がなくても出来る方法なので、安心してください。