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VMwareとAWSの提携強化は
GDPR対策の有効打となるか

――「WM World 2018」現地報告

大河原克行
2018年10月2日
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WMwareとAWSの新しい提携サービス「Amazon Relational Database Service(RDS) on VMware」を発表。握手する両CEO

AWSとの連携は双方向に進化

 今回のVMworld 2018でも、この2人が揃って登壇。「Amazon Relational Database Service(RDS) on VMware」を新たに発表した。

 ゲルシンガーCEOは、「この発表は、2社の戦略的提携が、さらに進化したものであり、両社のエンジニアチームの緊密な関係によって、新たな一歩を踏み出した」と語れば、ジャシーCEOは、「Amazon RDS on VMwareによって、データベースを簡単にオンプレミスで管理できないかといったRDSユーザーの要望に対応するとともに、RDSの優れた機能を、VMwareの顧客にも提供できるようになる」とコメント。プライベートクラウドの中心的存在であるVMwareと、パブリッククラウドのリーダーであるAWSという両社の距離が、さらに縮まった印象を、多くの参加者に与えたのは間違いない。

 「プライベートクラウドとパブリッククラウドの両方のリーダーが、それぞれの魅力を最大限に生かして、顧客に必要なものを提供することができる」と、ゲルシンガーCEOは自信をみせる。

 そのなかで、ゲルシンガーCEOが強調したのが、「双方向の関係が確立できた」という点だ。

 昨年からサービスを開始している「VMware Cloud on AWS」は、VMware Cloudを、AWS上でマネージできるようにしたものだ。営業活動もVMwareが行い、それだけをみれば、VMwareからAWSに近づく印象が強かった。

 だが、今回のAmazon RDS on VMwareは、Amazon RDSがオンプレミスのvSphereの上で動く製品であり、営業活動もAWSおよびAWSのパートナーを通じて行われる。まさに、ゲルシンガーCEOが語る「双方向」の関係が成り立つ。

 ゲルシンガーCEOは、「VMware Cloud on AWSを発表した際には、『VMwareは、顧客をクラウドにおくだけなのか』と言われたが、今回の発表で、その疑問に答えることができる。ユニークなハイブリッドクラウドプラットフォームを構築できる」と語る。
 そして、ジャシーCEOも、「現在、Amazon RDSを利用している多くの企業がハイブリッドモードで活用している」と前置きし、「RDSを利用している10万の顧客が、データベースを簡単にオンプレミスで管理できるようになる」とする。

 オンプレミスの中核的企業であるVMwareがクラウドシフトへの道筋を描いたのに続き、今度は、クラウドネイティブ企業であるAWSが、オンプレミスとの連携を自ら仕掛けはじめたというわけだ。

 2018年5月のGDPR(EU一般データ保護規則)の施行に伴い、データを手元でコントロールしたいといったニーズが増大することが想定されている。これもAmazon RDS on VMwareの導入に弾みをつけそうだ。

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