副業写真はイメージです Photo:PIXTA

 副業が解禁され副業元年と呼ばれる2018年だが、想定とは違う方向に進んでいるようだ。

 今年に発表された内閣府の調査によると、シェアリングエコノミー市場は16年で約4700億~5250億円。うちオンラインマッチングサービスやクラウドソーシングを含むスキル・時間のシェアサービスは約150~250億円程度だ。今は車などモノのシェアが先行して増えているが、今後はスキルシェアが伸び率の高い分野として期待されている。特に今年は政府が副業容認にかじを切り、スキルシェアがしやすい状況が広がると考えられている。

 スキルシェアとは、自分が得意なスキルや知識を個人間(CtoC)で“シェア”することで、分野は問わない。ビジネスにおける自分の専門分野はもちろん、語学やWebデザイン、料理や家事、さらには「Excelのショートカットを教える」「献立を考える」「イタリアについて何でも答える」といったちょっとしたスキルや知識も売ることができる。

 政府にとって副業解禁は、社員が他社など別の組織に所属し、そこで別の知見を得ることで、新たな発想を生むことが狙いであった。ところが、政府の狙いと企業の思惑にはずれがある。

 独立行政法人労働政策研究・研修機構が企業に今年行ったアンケート結果では、過重労働や労務管理の煩雑さを恐れ、企業の75.8%が「副業を許可する予定はない」と回答しているのだ。

 そもそも、副業を解禁している企業にとって「『副業』の位置付けは三つある」とPwCコンサルティングの野口功一常務執行役は言う。一つ目は、政府の狙い通り新たなイノベーションを生むために副業を促す企業、二つ目は離職防止のために副業を認める企業、そして三つ目が「福利厚生」として副業を認める企業で、実はこれが最も多い。