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太田康広 数字・データの裏を読む

【新連載】
「街に、ルネッサンス」
UR都市機構をどうするか?

太田康広 [慶應義塾大学ビジネス・スクール教授]
【第1回】 2012年5月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
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URとは何か?

 URというのは、都市再生機構のニックネームである。公団住宅を運営していた日本住宅公団が何度か名前を変えて、今に至っている。UR賃貸住宅(旧公団住宅)を運営する賃貸住宅事業や、市街地整備を図る都市再生事業が主な業務である。キャッチフレーズは「街に、ルネッサンス」であり、英文名称を“Urban Renaissance Agency”としているので、URまたはUR都市機構と呼ばれることが多い。

 日本には、高度成長期に民間投資を補うため、かなりの官営事業があった。しかし、現在では、市場競争原理を導入することで、コストが下がり、サービスの品質が上がるなら、民営化すべしというのが、先進国共通の考え方である。この考え方にしたがって、専売公社、電電公社、国鉄の三公社は、1980年代半ばに民営化され、それぞれ、JT、NTT、JRとなった。21世紀に入ってからでも、紆余曲折があったとはいえ、郵便局、道路公団が曲がりなりにも民営化されている。

 しかし、事情を知る誰もが民営化を検討したくなる独立行政法人が、少なくともまだ2つ残っている。1つは、住宅金融公庫を引き継いだ住宅金融支援機構で、もう1つが住宅公団を引き継いだURである。そこで、事業仕分けで有名になった行政刷新会議の下に、それぞれの組織をどうするかについての調査会をおいて、現在、調査中である。

 筆者は、URの調査会(「独立行政法人都市再生機構の在り方に関する調査会」)の委員として、URの組織をどうするかの議論に参加している。以下、意見にわたる部分は、筆者の個人的な意見にすぎず、試案・私案も、個人的・非公式・暫定的なものにすぎないことをお断わりしておく。

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太田康広 [慶應義塾大学ビジネス・スクール教授]

おおた やすひろ/慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授。1968年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。ニューヨーク州立大学バッファロー校スクール・オブ・マネジメント博士課程修了。経営学博士。カナダ・ヨーク大学管理研究学科助教授等を経て現職。内閣府行政刷新会議事業仕分け民間評価者(仕分け人)。会計検査院特別研究官。ヨーロッパ会計学会理事(アジア地区代表)。


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ネット時代に入って十数年。多くの情報がネットで公開されるようになり、また、過去の情報の蓄積もかなりのものとなった。ネットにつながったデバイスさえあれば、官庁統計・資料のほか、上場企業の決算短信や有価証券報告書にいたるまで、簡単にダウンロードすることができる。こうした企業の財務データなどの公開情報を新聞報道・雑誌記事の情報と組み合わせると、思いの外、いろいろなことがわかる。その具体例をいくつか示す。

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