米中間選挙米中間選挙では、下院での民主党リードが伝えられています Photo:PIXTA

 皆さん、こんにちは。三井住友アセットマネジメント調査部です。毎週土曜日に「ビジネスマン注目!来週の経済、ここがポイント」をお届けしています。

 米国の中間選挙がいよいよ目前に近づいてきました。中間選挙の結果によっては今後のトランプ大統領の政策運営への影響も考えられるため、大きな注目が集まっています。トランプ大統領の言動は米国内だけではなく、通商交渉や外交などを通じて日本を含んだ多くの国々に影響を及ぼしており、今やどの国も看過できない状況です。

 そこで今週は、中間選挙の見通しと、その結果によって変わり得る米国の政策の行方、それによる日本の影響などについて考えてみたいと思います。

上院は共和党が多数を維持、
下院は民主党が多数奪回という見方が優勢

 中間選挙は、11月6日に投開票が行われます。現時点における米議会の勢力図は、下院が共和党235議席、民主党193議席(空席7)、上院が共和党51議席、民主党49議席で、上下院共に共和党が多数を押さえています。

 今回の選挙では、下院の全議席、上院の35議席(補欠選2議席を含む)が改選の対象となります。過去を振り返ると、中間選挙は多数党がどれだけ議席を失うかが焦点となります。また、大統領の任期の半ばに行われることから、現政権への信任投票という性格を帯びます。

 さて、上下院の選挙の見通しですが、上院は共和党勝利の可能性が高いと見られます。上院の改選数が共和党の9議席に対し、民主党は26議席もあり、圧倒的に共和党が有利だからです。ただし、フィリバスターと言われる上院独特の議事妨害を阻止できる60議席を共和党が確保するのは、困難と見られます。また、注目される下院では、民主党優位の展開が続いています。