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【関西電力】
原発依存が招いた過去最大の赤字
火力増強“後回し”のツケが表面化

週刊ダイヤモンド編集部
【第69回】 2012年5月24日
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大飯原子力発電所3、4号機の再稼働問題に揺れる関西電力。同社が再稼働の必要性を訴える理由は電力の「安定供給」だけではない。経営そのものが原発に「依存」していることが背景にある。

 「過去最大の赤字決算となりました」──。関西電力の八木誠社長は4月27日の2012年3月期決算会見で淡々と述べた。

 経常利益が2655億円の赤字、純利益も2423億円の赤字。すでに発表されている東京電力を除く電力9社の連結決算では、中国電力と沖縄電力以外の7社が赤字となったが、関電はその中でも最大の赤字幅だ。

 電力各社が軒並み赤字に陥ったのは東電福島第1原子力発電所の事故後、発電コストが安い原発が軒並み停止し、燃料費が高騰している火力発電で代替しているためだ。関電の赤字額が大きくなっているのは、電力会社の中でも突出して原発比率が高いことが背景にある。

 10年度の発電量で見ると、原発の占める割合は原発17基を保有していた東電が31.8%なのに対し、原発11基の関電では50.9%と半分以上にも上っている(図(2))。関電は福島第1原発事故まではCMなどで、「関西の電力の半分は原子力」とPRしていたが、逆に言うと「原発の開発に熱心なあまり、火力の増強は後回しだった」(経済産業省関係者)ことが完全に裏目に出た形だ。

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