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英語の決算書を読むスキル
【最終回】 2012年5月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
大津広一 [米国公認会計士]

「中国ネットビジネス事情」を知るために
「Alibaba」の決算書を読んでみる

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この連載では、会計を英語で覚えるコツとプロの読み方を全5回にわたって紹介します。最終回は、中国Eコマース・ナンバーワンのAlibabaの決算書を見ていきます。中国の決算書は入手できるの? 入手できても中国語でしょ? そもそもアリババって何をやってる会社なの? という方のために、ステップを踏んで見ていきましょう。

まずは企業を想像しよう(Imagine the company, Alibaba)

 Alibabaと聞いて、まず何が思い浮かびますか?

 「開けゴマ!」と答えた方は、アラビアンナイトのファンの方でしょうか。Alibabaはネットビジネス、とくに中国事情に詳しい方でないとイメージしにくいかもしれません。上の質問に答えられなかった方は、まずはこのリンクから、Alibabaが日本で行っている事業のイメージをつかんでみることをお勧めします。

 もし皆さんが、日本でリアルなお店を開き、商品を中国から安く仕入れて販売したいと考えているならば、どこからスタートするでしょうか。少し前までは、ツテをたどって中国企業を紹介してもらうか、中国に行ってこれぞと思う商品を探し出すしか手はなかったものです。

 ところが日本にいながらにして、10万社以上の中国企業が提供する500万点以上の商品をチェックできる、これがAlibabaが日本で提供しているサービスです。まさに中国から世界への扉を「開けゴマ!」と開放するサイトです。

「在庫リスクを誰が負うのか?」が決算書の姿を決める

 アマゾンはそうだけど楽天はそうではないこと、イオンリテールはそうだけどイオンモールはそうではないこと、イトーヨーカ堂はそうだけどセブン-イレブンはそうではないこと。さて、共通点は何でしょうか?

 前者の企業グループ(アマゾン、イオンリテール、イトーヨーカ堂)は、自ら在庫リスクを負いながら商品を仕入れ、これを販売するという物販業です。これに対して、後者の企業グループ(楽天、イオンモール、セブン-イレブン)は、自ら在庫を仕入れることはしません。

 ネット上のスペースを貸すのが楽天、リアルなスペースを貸すのがイオンモール、そしてコンビニ運営のノウハウや看板を貸与するのがセブン-イレブンです。在庫リスクを負うのは、楽天やイオンモールに出店するテナントや、セブン-イレブンを開業するフランチャイズのオーナーです。よって、後者の企業グループの売上は、テナント料やロイヤルティ収入となります。

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大津広一 [米国公認会計士]

1989年、慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業。ロチェスター大学経営学修士(MBA)。富士銀行、バークレイズ・キャピタル証券、ベンチャーキャピタルを経て、2003年に株式会社オオツ・インターナショナルを設立。企業戦略や会計・財務のコンサルティングを行う。また、大手メーカー、金融機関、流通、サービス、外資系企業など年間30社に対して、アカウンティングとコーポレートファイナンスの教育講師を務める。中央大学アカウンティングスクール講師、グロービス・マネジメント・スクール講師を歴任し、現在は早稲田大学大学院商学研究科ビジネススクール講師。早稲田大学では、2006年より毎年40名の留学生に英語で会計を指導している。著書に『企業価値を創造する会計指標入門』『戦略思考で読み解く経営分析入門』『英語の決算書を読むスキル』(以上、ダイヤモンド社)、『ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力』『ビジネススクールで身につけるファイナンスと事業数値化力』(以上、日経ビジネス人文庫)がある。


英語の決算書を読むスキル

会計と英語はグローバル時代の2つの共通言語です。どちらが欠けても外国人とのビジネス・コミュニケーションは成立しません。それならいっそのこと、会計と英語を同時に学びませんか。会計は英語のほうがラクに覚えられるのですから。この連載では、海外有名企業の決算書をもとに、会計を英語で覚えるコツをわかりやすく解説していきます。ZARA(インディテックス)、アリババなど、最新刊『英語の決算書を読むスキル』では紹介していない事例をあえて取り上げているので、同書のサブテキストとしても活用できる内容になっています。

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