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日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

ネット通販モール「天猫商城」で成功するコツは?
認知度・コネなしでも準備さえできれば成果は出る
――久能克也・上海齋優商務諮訊有限公司(上海TU)パートナー、インタビュー

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]
【第72回】 2012年5月15日
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2年前にもタオバオ(C2C)に関する話を伺った日系企業の中国ネット販売をサポートしている上海TUの久能氏に、最近の中国のネットショッピング(特に中国B2Cで50%以上のシェアを持つ天猫商城(旧 淘宝商城))の最新事情について伺った。

用心深い中国人消費者
事前チェックで「?」なら購入しない

久能克也・上海齋優商務諮訊有限公司(上海TU)パートナー

――中国ネットショッピングに参入したものの、あまり成果の出ていない日系企業も多いと聞きます。そういう日系企業はどこで間違えているのでしょうか?

 いろいろあります(笑)。一番多い過ちが「しっかり準備をする前に、戦を始めてしまう」ということです。

 中国人は用心深いので、実際に商品を購入する前に、必ず「事前チェック」を行います。その厳しい事前チェックを全てパスして、初めて購入対象商品となるのです。ネット店舗がお金をつぎ込んで広告を打ち集客に成功したとしても、その事前チェックの段階で1つでも「?」となると、中国人客から見放され、購入には至らないのです。

――中国人は、どのような「事前チェック」をするのでしょうか?

 まずは「ネット店舗の販売実績」をチェックします。中国のネットショッピング大手「天猫(旧:淘宝商城)」では、各店舗が過去に販売した商品ごとの販売数量が公開されていますので、「過去にどれくらい商品を販売したことがある店なのか」が一目瞭然です。「商品をたくさん販売している店は、他の客にも選ばれている店なので安心だけど、商品があまり売れていない店は、売れていないなりの理由があるはずなので利用しない方がよい」となるのです。

 天猫商城に初めて出店し販売を開始する場合には、当然、販売実績はありませんので、いくら広告費を使って集客をしても、客は買ってくれません。

 ではどうするか。

 セールやサンプル配布などと平行し、各カテゴリーに存在する商品知識に長け影響力のあるパワーブロガーに使用記事を書いてもらうなどの地味な努力で販売件数を重ねることが重要です。場合によっては自社自身で購入して販売実績を増やしていくケースも中国ではよくあります。

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江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]

1970年、神奈川県横須賀市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了、Tuck School of Business at Dartmouth MBA。Booz & Company, Accentureなどの経営コンサルティング会社、子供服アパレル大手のナルミヤ・インターナショナルを経て、中国にて起業。上海外安伊企業管理諮詞有限公司(Y&E Consulting)、(株)MA PARTNERSの創業経営者でもある。
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世界経済の牽引役として注目を浴びる中国に進出する日本企業は、後を絶たない。だが、両国の間に横たわる「ビジネスの壁」は想像以上に厚い。今や「世界一シビアな経済大国」となった中国で日本企業が成功するためのノウハウを、現地コンサルタントが徹底指南する。

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