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マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー
【第15回】 2012年6月18日
著者・コラム紹介
藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

あなたの会社でマーケティングに
強い人はちゃんと出世していますか?

デジタル時代の強い組織づくりにCMOが担う大きな期待

プレスリリースの配信さえ
デジタル化できない組織も

 電通が2012年2月に発表した「2011年 日本の広告費」によれば、11年1~12月の日本の総広告費は、対前年比97.7%の5兆7096億円でした。

 媒体別に見ると、「テレビ広告費」(前年比99.5%)、「新聞広告費」(同93.7%)、「雑誌広告費」(同93.0%)、「ラジオ広告費」(同96.0%)のいわゆる「マスコミ4媒体」はいずれも減少し、折り込みや交通広告などの「プロモーションメディア広告費」も同95.4%と前年を下回っています。

 一方、地デジ化の恩恵を受けた「衛星メディア関連広告費」(同113.6%)と「インターネット広告費」(同104.1%)だけは期待通り前年を上回りましたが、先に挙げた他メディアの広告費減少を補えるほどの成長は見られませんでした。

 構成比で見ても、マスコミ4媒体のトータルでは依然として全体の47.2%を占め、インターネット広告費はいまだ14.1%と、テレビ広告費の30.1%の半分にも満たないレベルです。

 ところで、マーケティング関連のメディアや書籍セミナー等で「ビックデータ」というキーワードがあらゆる場面で躍っています。スマートフォンの急速な普及とも相まって、本格的なデジタルマーケティング時代の到来が叫ばれています。しかし、前述の広告費の推移のように、実際には日本ではデジタルマーケティング普及のスピードがなかなか上がらないのが実情のようです。なぜでしょうか?

 その理由を企業の側から考えてみましょう。

 日本企業においては長らく、マーケティングの意思決定は、開発、販売、宣伝など複数の部門で分散的に行われてきました。デジタルマーケティングを本格的に導入するにあたり、このように意思決定権が複数部門に分散している組織の在り方が、実は大きな障壁になります。

 たとえば、マーケティング部門が「全社的に従来のマス広告予算を減らして、ウェブプロモーションに充てよう」というプランを考えたとしても、そもそも社内にデジタルを理解できる人材が少ない、テレビCMに慣れ切った広告部門がなかなか承認をしないということはよくある話です。

 あるいは、プレスリリースのウェブ配信やソーシャルメディアの自社アカウント開設でさえも、記者クラブ寄りの企業広報や、IR活動に重きを置く広報部の反対で最終決定に踏み切れない……。そういったこともしばしば起こっているようです。

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藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

インターネットなど双方向メディアの普及に伴い、従来の広告メッセージが届きにくい時代になったと言われます。どんな方法なら消費者とのコミュニケーションが成立するのか。「次世代IMC」を掲げる注目のマーケティング企業CEOがその極意を伝授します。

「マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー」

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