ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
ダージャリスト・石黒謙吾の 「科学するダジャレ」~地アタマが良くなる知的メソッド

ダジャレの用法にはA面とB面がある
「無理矢理ひねり回した感」のビンボーさに注意して

石黒謙吾 [著述家・図考師]
【第7回】 2012年6月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

昔懐かしいアナログレコード
A面=ポジティブ、B面=ネガティブ

 CDがアナログレコードの売り上げを抜きシェア54%となったのが1986年とのこと。88年にはその比が9対1となり、レコード時代が終焉を迎える。つまり、ざっくり言うとCD時代に突入してすでに25年。ということは、いま30歳の若手ビジネスマンですら、すでにアナログレコードについてはリアルなイメージを持ち合わせていないということになりますね。でもそのあたりの年齢なら、親のレコードが家にあったりしてわかることはわかるかな?

 ダジャレの話なのにこんな入りをしたワケは、51歳である僕、および僕とやりとりする人たちの間ではごく当たり前の「A面とB面」という概念が、いったいどの年代まで通じるのか検証してみたかったからです。

 さあ、では20代、10代のみなさんへ! 昔々、あるところにおじいちゃんとおばあちゃんが住んでもいたけど、音楽録音盤面にはウラとオモテ両面があって便宜上「A面とB面」と呼んでいたのじゃった。アルバムでは、オモテで半分聴き終えるとウラ返して残り半分を再生していましたが、シングルなら、大多数の場合あくまでメインはオモテであり、ウラはほとんど聴かない人もいたと思う。ヒット狙いのレコードにおける消費者の意識としては、A面にお金を払い、B面はあくまでおまけ。そんな日陰者的扱いを受けてきたのがB面である。よってこのB面という響き自体に、人々の侮蔑的感情が潜んでいる。

 ちなみに、プラスチックの小箱にビニールヒモが入った、これまたアナログなカセットテープという録音装置も同じく「A面とB面」がありました。これもA面の再生が終わると、ガシャッと取り出して、ひっくり返してB面にという手間のかかることをしていた。ここでも面倒だからと聴かれることのないB面が、死屍累々となっていたことでしょう。アーメン。

 このように、レコードを知る世代にとっては、本来の「AとBに分けました」という意味合いを超え、A面=ポジティブ、B面=ネガティブという図式ができあがっている。

ダジャるためのきっかけは表裏
用法として考えてみよう

 と、ここまでがロングピロー長い枕でして、その「A面とB面」という概念を、ダジャレの用法で考えてみたいと思います。ここまでの連載ではアカデミックに!? ダジャレの「構造」に言及することが多かったのですが、今回は使い手のある方向、「用法」について述べます。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

石黒謙吾 [著述家・図考師]

いしぐろ・けんご/1961年金沢市生まれ。映画化もされたベストセラー『盲導犬クイールの一生』をはじめ、『2択思考』『エア新書』『分類すると地アタマが良くなる』『ダジャレ ヌーヴォー』など、硬軟取り混ぜ著書多数。チャートを用いて構造オチの笑いに落とし込む「図考師」としての著書に『図解でユカイ』が。プロデュース&編集の書籍も幅広いジャンルで200冊を手がける。野球とビールと犬と笑いを愛する。全キャン連(全国キャンディーズ連盟)代表。
■ブログ=イシブログケンゴ
著書・編書一覧


ダージャリスト・石黒謙吾の 「科学するダジャレ」~地アタマが良くなる知的メソッド

40年間の蓄積から導き出した、ダジャレの記号学的構造解析。「ラップもダジャレだ!」ダジャレ界に革命を起こした伝説の書『ダジャレ ヌーヴォー』の著者であり、ダージャリスト、ダジャリエの石黒謙吾が、クリエイティビティの高い知的な言葉遊びをアカデミックに解説。助詞・助動詞を含めてはいけない、かかりの深さ、母音列&子音列の基本活用、差し替え・加減・倒置など構造の14分類、B面という考え方、遠回りの妙、知的なラリー……。単なるお笑いネタとは一線を画す内容は、地アタマを良くし、スマートなコミュニケーション力も。バカなやつほど「さむ~い」、デキルやつは「クール!」

「ダージャリスト・石黒謙吾の 「科学するダジャレ」~地アタマが良くなる知的メソッド」

⇒バックナンバー一覧