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「生ゴミ」がつなぐ、有機農業の輪!
“売る”から“貸す”で広まったグリーン・サービサイジング事業

「生ゴミ発酵分解機」のオーナー&リース制度で、全国普及へ(楽しい株式会社)

見山謙一郎 [立教大学AIIC特任准教授/フィールド・デザイン・ネットワークス代表]
【第9回】 2009年3月18日
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 陽気が少しずつ春めいてきましたね。この季節は卒業式や入学式など、新たな旅立ちの時期で、なんだか“ワクワク”した気持ちにさせられたものです。

 でも、3年ほど前から「花粉症」なるものにかかり、目がしょぼしょぼ、頭がなんだか“ぼぉー”としてしまうようになりました(泣)。「春眠暁を覚えず」とは唐代の詩人孟浩然の有名な詩の一節で、春の眠りの心地よさをうたったものですが、私のような花粉症の人にとっては、「春は、花粉で頭がぼぉーとしてしまい、朝、目覚めても眠りから覚めた気がしない」という、現代風な意味に訳したくなるのではないでしょうか。

 そんなことを考えつつインターネットで「春眠暁を覚えず 花粉症」と検索をしてみますと・・・実に多くの方が同じことを考えていることがわかりました(笑)。孟浩然もさぞかし、驚いていることでしょうね。

生ゴミを堆肥に変えて
地域の農家に販売

 北九州市に「楽しい株式会社」(*1)という、食品残渣を地域内で循環させるシステム(サービス)を提供している会社があります。

 「食品残渣」とはいわゆる生ゴミのことですが、このユニークな社名は、「お客様に喜ばれて楽しい、社会に貢献して楽しい、儲かって楽しい」ということに由来しているそうで、ネガティブなイメージがある生ゴミと、全く対局の言葉を社名に採用したことは、ギャップが大きいだけに逆に興味をひかれます。

 また、この会社が開発した食品残渣を地域内に循環させるシステムそのものにも“メリーズシステム”という名前がつけられていますが、これは「メリークリスマス」などの明るく楽しい「メリー」と、楽しくぐるぐる回転(循環)する「メリーゴーランド」の「メリー」にあやかったものだそうです。

 ちなみにこの会社の松尾康志社長は、もともとは流通業のサラリーマンだった方です。

 この会社のビジネスは、

(1)まず、外食産業などで排出された食品残渣を、この会社が開発した“FOURSTARS”(フォースターズ)という食品残渣発酵分解機を使って、その場で一次発酵させます。

(2)そして、FOURSTARSで発酵分解された一次発酵分解床を専用の施設に持ち込み、そこで60日間かけて二次、三次発酵をさせ、完熟堆肥をつくります。

(3)完熟堆肥は、地元の農協を通じ農家に販売される他、北九州市内の契約農家に販売されます。

(4)これらの農家で作られた野菜は、(1)の食品産業などで使われます。

 これにより、循環の仕組みが整うのです。

(C)楽しい株式会社
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見山謙一郎 [立教大学AIIC特任准教授/フィールド・デザイン・ネットワークス代表]

1967年生まれ、埼玉県出身。90年立教大学法学部を卒業後、住友銀行(現三井住友銀行)に入行。05年立教大学大学院ビジネスデザイン研究科修了(MBA)。同年10月に三井住友銀行を退職し、Mr.Childrenの桜井和寿等が設立したNPOバンク(ap bank)に理事として参画。09年2月に株式会社フィールド・デザイン・ネットワークスを設立し、代表取締役に就任。企業や金融機関に対する戦略・企画コンサルティングを行う。専門は、循環型(環境)ビジネス、ソーシャルビジネス、BOPビジネス及びファイナンス。立教大学AIIC「立教グラミン・クリエイティブラボ」副所長。多摩大学経営情報学部非常勤講師。
☆ご意見・お問合わせはこちら  ☆Twitterアカウント:ken_miyama


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