外務省によると、測定結果を基に作製された汚染地図は3月18日と20日の計2回、在日米大使館経由で同省に電子メールで提供され、同省が直後にメールを経済産業省原子力安全・保安院と、線量測定の実務を担っていた文部科学省にそれぞれ転送した。文科省科学技術・学術政策局の渡辺格次長ら複数の関係機関幹部によれば、同省と保安院は、データを公表せず、首相官邸や原子力安全委員会にも伝えなかったという(以下略)〉(朝日新聞6月18日朝刊)。

 記事の内容を読めば、もはや官僚による犯罪行為だ。それはそれで大問題で一面トップにふさわしいのだが問題は別のところにある。

 それは、こんなことは一年前に知っていたことなのだ。しかも、朝日新聞の記者も知っていたはずだ。なにしろ東電会見で当の朝日新聞記者が質問をしている。

 一年以上前、私の予告した通りのことが進行している。日本の記者クラブメディアは決定的な誤報があった場合、まずは時間稼ぎをし、ほとぼりの冷めたころに巧妙に修正し、そして最後は「わかった」報道によって責任を逃れるはずだという指摘通りのことをまたしてもやったのだ。

今朝になって
各紙が朝日の後追い

 案の定、今朝になって各紙が朝日新聞の後追い記事を掲載した。

 〈東日本大震災:福島第1原発事故 米放射線情報、活用せず 提供受けた保安院・文科省

 東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月、米エネルギー省が放射線の航空機モニタリング結果を日本政府に提供したにもかかわらず、経済産業省原子力安全・保安院と文部科学省が政府内で共有せず、住民避難に活用していなかったことが18日、分かった。「縦割り行政」が原因で、緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)と同様、改めて政府の初動体制の稚拙さを浮き彫りにした。