米エネルギー省は昨年3月17~19日、米軍機2機を使って原発から半径50キロ圏を測定。その結果は米側から外務省経由で保安院に同18日、20日、文科省に20日にそれぞれメールで送られた。

 20日の資料には、福島県浪江町など原発の北西方向で毎時125マイクロシーベルト超の高線量地域が地図に明記されている。当時の日本政府は、車による測定が中心で、こうした空間的な広がりは十分解明されず、航空機モニタリングを始めたのは25日からだった。

 保安院は、政府の原子力災害対策本部の放射線班に資料をメールで転送したが、災害対策本部全体でも共有されず、住民避難を指揮していた首相官邸に届けなかったという〉(毎日新聞6月19日 東京朝刊)

 本当にうんざりする。記者クラブメディアはいつになったらこうした欺瞞を止めるのだろうか。これはいまにはじまったことではない。もう何十年も続いていることだ。

 たとえば、私が外務大臣就任前の田中真紀子衆議院議員の数々の「疑惑」や「正体」を「文藝春秋」や「週刊文春」で書き始めたのはもう10年以上も前のことだ。

 当初、私はでたらめな記事を書く人物というレッテルを貼られ、出演するテレビやラジオには抗議が殺到するありさまだった。

 だが、結果はどうか。いまや誰もが疑う余地のないほど、田中さんの政治能力には疑問符がついている。

 一方で当時、私の取材記事を信じてくれたのは「週刊文春」と「文藝春秋」はもちろん、あとは「産経新聞」と「日刊ゲンダイ」、そして「東京スポーツ」だけだった。

 あとのメディアは「あり得ないことだ」と完全否定するか、吹き荒れた「真紀子ブーム」の前に沈黙するだけだった。