定年後の投資定年後の投資には危険がいっぱいです Photo:PIXTA

 年金のほかに「老後資金として2000万円必要」と指摘したレポートを金融庁が発表したことを受け、ご自分たちの老後を心配して、家計相談に訪れる人が増えました。

「自分たちの老後資金は足りているのだろうか」
「2000万円準備できない自分たちは、どう暮らしていけば良いのだろうか」
「貯蓄だけではなく、投資もした方が良いそうだが、どうするといいのか」

 みなさん、口々にこのような疑問と不安をぶつけてこられます。

 ご相談に来られるのは、「いまさら2000万円足りないといわれたって困る」という人より「今一度、自分の老後の計画と資金について考えてみたい」という人の方が多いようです。

 今まで自分なりに情報を得て、老後資金づくりを工夫しながら行ってきた人は「退職金はもらっても散財しない」などのルールを意識していますし、運用の大切さを理解して上手に投資を取り入れている人も増えてきています。

 ですが、最近の「(老後資金のために)投資を始めた方が良い」という風潮に乗って、定年を迎えてから急に投資を始めると、大きく失敗してしまうケースも少なくありません。