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週刊 上杉隆

4年後、日本の言論空間に
テレビ・新聞の居場所はあるか

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第6回】 2012年7月12日
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 きのう、パンダの赤ちゃんが死んだ。

 なにしろ上野のパンダである。和歌山では何度(12回)も繁殖に成功しているのだが、とにかく今回は東京・上野である。同じ命でも東京生まれのパンダは命の重さが違うのだ。

 案の定、ニュースでは繰り返しその悲劇を報じている。

 NHKは速報を流して、さらに夜の番組(ニュースウオッチ9)では「多くの人たちが、その成長を楽しみにしていた矢先の悲報! 誕生から7日目の朝、死亡が確認されたパンダの赤ちゃん。上野動物園はなぜ難しいハードルを乗り越えられなかったか?」とツイッターで知らせるほどの丁寧な報道ぶりを示した。

 夕方、MCを務める東京FMの「タイムライン」に出演していた筆者は、そこでもこのニュースがトップで扱われた途端、スタジオで脱力してしまった。

 「そんなに大事なことでしょうか?」

 今井広海アナがニュースを読み終わった途端、つい、そう口からついて出てしまった。

 パンダが大事、何よりもパンダが大事――。

 太宰治の「桜桃」の最後のセリフ(子供よりも親が大事)がなぜか心の中でリフレインされた。日本は平和で何よりである。いや日本のテレビだけは平和で何よりである。

 この3月から、筆者は新しいメディア作りに精力を注いでいる。3月11日に発表したミドルメディア「NO BORDER」構想は着実に進んでいる。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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