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週刊・上杉隆

四川大地震での校舎倒壊
この「人災」は日本でも起こりうる

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第29回】 2008年5月22日
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 四川大地震は、確かに「天災」であった。しかし、いまや畢竟するに、それは「人災」にさえなっている。

 地震発生から日が経つにつれ、その甚大な被害状況が明らかになってきた。中国国務院の発表によれば、現時点(5月21日)での死者数は4万1353人、行方不明者3万2666人、負傷者27万4683人。犠牲者、被災者ともにさらに増える見込みだ。

 地震の直撃を受けた都市が世界最大級の活断層上に位置していたという不幸は確かにある。だがここまで被害の拡大したのは、それ以外の理由があったとしか考えられない。

 当初、風評として伝えられていた学校の校舎ばかりが倒壊するという噂はどうやら事実であったようだ。行政当局も黙認していた手抜き工事は、倒壊した建物に鉄筋が使われていないことで明確になった。

 きょう成都市では、そうした行政の欺瞞を知った親たち約300人が、頑丈な市当局の建物に押し寄せ、役人たちに詰め寄った。政治腐敗と賄賂の横行が、「一人っ子政策」のため、文字通りかけがえのなかった一人息子(娘)を永遠に彼らから奪ったのだ。こうしたデモは各地で発生しているという。

日本でも4割近い校舎で
耐震性に問題あり

 四川で起きた今回の未曾有の災害は、日本にとっても決して他人事ではない。

 今から85年前の1923年、四川で同じような大地震が発生したちょうど半年後、関東大震災が首都・東京を襲っている。死者9万9千人、行方不明者4万3千人、負傷者10万人を超え、南関東全域に壊滅的な打撃を与えた。

 同じユーラシアプレートの東西の両端に位置する四川と関東は、ともに地震の多発地帯にあり、潜在的な脅威に晒されてきた。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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