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レアメタル-世界的IT需要増で確保が困難に

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第3回】 2007年10月30日
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 レアメタルは、日本語で希少金属といわれる。

 金属というカテゴリーを整理すると、まず、鉄と非鉄金属の2つに分類される。非鉄金属の中には、銅やアルミニュームなどの“メジャーメタル”(あるいは“ベースメタル”)、金や銀などの“貴金属”、そして“レアメタル”が含まれる。

 レアメタルは、元々、地球上の埋蔵量が少なかったり、単体として抽出することが困難な、ニッケルやタングステンなど31種類の金属の総称だ。多くのレアメタルは、自動車や液晶テレビ、携帯電話など現在の主力商品の重要な原材料の一つになっていることは特筆に値する。

 最近、世界的なIT産業などの台頭によって、レアメタルに対する需要が飛躍的に拡大している。産業界が必要なレアメタルの絶対量を確保することが難しくなっており、原油などと同じように価格が上昇傾向を辿っている。それに伴い、有力な産出国の中には国の戦略として輸出量を制限する措置を取る傾向がみられ、レアメタルに関する管理を国家の産業戦略の一部とみる動きが広まっている。こうした動きは、資源の乏しいわが国にとって、厳しいマイナスの条件になる可能性が高い。

“産業のビタミン”として
需要は拡大傾向

 レアメタルに係わる大きな問題の一つは、今後も需要の大幅な拡大が予想されることだ。レアメタルと言っても、我々にはあまりなじみは無いのだが、調べてみると、気がつかないような細かい部分に、実に多くのレアメタルが使われている。

 例えば、わが国を代表する自動車産業でも、ハイブリット車を駆動するモーター関連の部分に様々なレアメタルが使われている。その他にも、液晶テレビ、携帯電話、パソコンの電池、半導体、超硬工具などにレアメタルが使われており、レアメタルがなければ、それらの製品を作ることが出来ないといわれるほどだ。

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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