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シリコンバレーで考える 安藤茂彌

冷蔵庫にツイッターがついた!
サムスンの発想力に日本メーカーは追いつけるか

安藤茂彌 [トランス・パシフィック・ベンチャーズ社CEO、鹿児島大学特任教授]
【第61回】 2012年9月28日
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 あるとき近くの家電量販店Best Buyに行って驚いた。冷蔵庫のドアにツイッターのアイコンが表示されていたのだ。よく見ると液晶画面がある。画面の大きさは4インチだからiPhone5とほぼ同じ大きさ。主婦が簡単に使える8種類のアプリケーションが登録されている。インターネットへのアクセスは家庭内のWi-Fiを経由して行う。メーカーのロゴを見た。サムスンだった。

 主婦が冷蔵庫に向かってメモを取れる。自分の備忘録として利用することもできるし、家族に伝言を残すこともできる。入力は液晶画面に表示されたキーボードを使って指1本でできる。カレンダーの機能もついている。その日の自分の行事、子どもの行事、夫の行事を入力しておくこともできる。

 また、自分の住んでいる町の天気、気温を表示する機能も付いている。子どもを学校へ送り出すときに、どのような服を着せたら良いのかが即座に判断できる。夫や子どもを送り出した後、彼らの携帯との交信はツイッターで行う。

 ボタンひとつで料理サイトに接続して、その日の献立を考える。決めたらあとは食材を買いに行けばよい。家族の写真を連続して液晶画面に映し出すこともできる。ニュースサイトにも接続できるので、その日のニュース速報もチェックできる。

 料理をしている間に、インターネット・ラジオに接続して音楽を聴いたり、あるいはニュースを聞き流すこともできる。この冷蔵庫はスマートフォンほど多機能ではないが、台所で多くの時間を過ごす主婦に、必要十分な機能が用意されている。

 日本では、冷蔵庫のドアにメモなど色々な紙を磁石で貼り付けているのが、普通の台所風景ではないだろうか。あまりに色々なものが貼り付けてあると、冷蔵庫のドアは張り紙で一杯になって整理するのが面倒になる。この冷蔵庫に変えると、張り紙情報の一部を液晶画面に移して、磁石と張り紙を大幅に削減できるだろう。

 液晶画面がついているサムスン製品は冷蔵庫だけではない。クッキングヒーター(米国では電気レンジと呼ぶ)にも液晶画面がある。これで調理時間、温度調節、アラーム、保温、クリーニングといった諸機能を全てコントロールできる。洗濯機、乾燥機も液晶画面で細かいコントロールができるようになっている。サムスンはこれを「スマート家電」と呼んでいる。

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安藤茂彌 [トランス・パシフィック・ベンチャーズ社CEO、鹿児島大学特任教授]

1945年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、三菱銀行入行。マサチューセッツ工科大学経営学大学院修士号取得。96年、横浜支店長を最後に同行を退職し渡米。シリコンバレーにてトランス・パシフィック・ベンチャーズ社を設立。米国ベンチャービジネスの最新情報を日本企業に提供するサービス「VentureAccess」を行っている。VentureAccessホームページ


シリコンバレーで考える 安藤茂彌

シリコンバレーで日本企業向けに米国ハイテクベンチャー情報を提供するビジネスを行なう日々の中で、「日本の変革」「アメリカ文化」など幅広いテーマについて考察する。

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