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エコカー大戦争!

国内メーカー“九州シフト”の裏側を探る
――日本製造業の空洞化を防ぐ「最後の砦」
九州自動車産業の実態【前編】

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第128回】 2012年10月19日
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「九州シフト」が進むなか
国内各社から新たな動き

下関、唐戸市場埠頭より関門橋を望む Photo by Kenji Momota

 「そうだ、九州へ行こう!」

 9月後半、九州へ取材旅行に出た。

 目的は、『自動車産業の九州シフトの実態』を探るためだ。取材地は、北部九州と呼ばれる福岡県と大分県。ここに九州の自動車産業が集積している。

 今回、福岡県内では福岡市、宮若市、北九州市、京都郡苅田町、大分県では中津市などの行政機関、自動車生産拠点、海上物流拠点を巡った。またその合間に、九州電力の発電所等を訪れ、九州のエネルギー実情も個人的に学習した。

 九州に行く準備を始めたのは8月中旬~後半。筆者はアメリカでシェールガスの各種取材をしていた。ちょうどその頃、日米のメディアや自動車業界関係者らを通じて、九州に関する様々な情報が入ってきた。

・日産が新型小型車「ノート」を発表。世界生産台数35万台、そのうち日本国内生産は12万台を目指す。生産は日産自動車九州(福岡県京都群苅田町)。同車ラインオフ式では、サプライヤー各社も集まり皆で、「がんばろう」の掛け声を上げた。(各種報道)

・ホンダは2012年10月1日付けで、二輪R&Dセンター(埼玉県朝霞市)から技術者・購買関係者等の約270人が熊本製作所(熊本県菊池郡大津町)へ転属。同社の二輪開発と製造が完全融合したカタチに。(各種報道)

・ダイハツ九州(大分県中津市)の久留米工場(福岡県久留米市)でエンジン生産を増強の可能性あり。(自動車業界関係者)~その後、9月6日に広報発表~

・トヨタが南海トラフ地震対策で、太平洋に面する渥美半島の田原工場(愛知県田原市)の周辺に防潮壁を設置する模様。(同県関係者)

 こうした地震・津波に対するリスクヘッジとして、車種は違うが同じくレクサス生産するトヨタ自動車九州への一部移管も考えられるのではないか?(自動車業界関係者)

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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