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走りながら考える
【第1回】 2012年11月28日
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為末 大

人生で大事なことを、走りながら考えた

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世界大会においてトラック種目で日本人初となる2つのメダルを獲得した、侍ハードラー・為末大氏。華やかなキャリアと思われた彼の競技人生は、意外にも「下り坂」だったという。限界、心のハードル、さまざまなものを乗り越え、行き着いた先は…。これからのビジネスパーソンにも通じるテーマについて、赤裸々に語る。

トップアスリートとしての25年

元400mハードル・陸上選手、Twitterフォロワー13万人超えの「走る論客」としても有名な
為末大氏 (撮影:公文健太郎)
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 世界大会において、トラック種目(400メートルハードル)で日本人初となる2つのメダルを獲得し、3大会連続オリンピックに出場した陸上選手。
 男子400メートルハードルの日本記録保持者(2012年10月末日現在)。
 僕はアスリートとして、このように紹介されることが多かった。

 2012年夏、25年の競技人生に幕を閉じたが、この、長いようで短い競技人生は、今振り返れば、決して華やかなものとは言い切れない。
 勝ってきたというよりも、必死で生き抜いてきたという感じ。
 さまざまな局面で問題やスランプに直面し、もがき苦しみ、時には右往左往しながら、どうにか前を向いて進んでいく。そんな四半世紀だった。

下り坂の競技人生

 「30代の競技生活は、ゆるやかな下り坂でした」

 こういうことを臆せず口にするアスリートは少ないのかもしれない。だが僕の中では実感としてあるのだ。

  競技者としての僕のピークは、自分が思い描いていたよりも早く、28、29歳だった。その後は、「成績が落ち続けていくだろうな」と感じながらの毎日だった。
 とりわけ引退を決めるまでの3年間、いやアスリートとしての30代は、まさに「下り坂の競技人生」をひたすら歩いてきたという実感である。

 かつてあった栄光や勝利を、「下り坂の競技人生」の中で日に日に失っていくことは、不思議な経験だった。それは「老い」の感覚と非常に近いような気がする。

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為末 大(ためすえ・だい)

元プロ陸上選手。
1978年広島県生まれ。2001年エドモントン世界選手権で、男子400mハードル日本人初となる銅メダルを獲得。さらに、2005年ヘルシンキ世界選手権でも銅メダルと、トラック種目で初めて日本人が世界大会で2度メダルを獲得するという快挙を達成。オリンピックはシドニー、アテネ、北京の3大会に出場。“侍ハードラー”の異名を持つトップアスリート。男子400mハードルの日本記録保持者でもある(2012年10月現在)。
2012年6月、大阪で行われた日本陸上競技選手権大会を最後に、25年間の現役生活に終止符を打った。Twitterフォロワー13万以上(2012年12月現在)、「知的に語れるアスリート」として、言動にも注目が集まる。
著書は、『走りながら考える』(ダイヤモンド社)、『走る哲学』(扶桑社新書)、『決断という技術』(共著、日本経済新聞出版社)、『日本人の足を速くする』(新潮新書)など多数ある。
爲末大学 http://tamesue.jp/

 


走りながら考える

Twitterフォロワー12万以上、「自ら考え、語る知的アスリート」としてその発言に注目が集まる為末大による、厳しい時代を生き抜くための自己鍛錬の方法や考え方とは。
トップアスリートが、勝利、挫折、限界、さまざまな経験の中でもがき苦しみ気づいた、人生における大切なことを赤裸々に語る。
 

「走りながら考える」

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