2012年もあと1週間と少し。今年も忙しくて本なんて読む暇がなかったなという方も少なくないはずだ。でも、お正月休みくらいゆっくり本を読んでみるのはいかがだろうか。では、2012年にたくさん発行されたビジネス書のなかで、何を読めば年末年始を楽しめて、かつ2013年からの仕事につなげられるだろうか。大手企業で部長職を務めながら、“書評メルマガのパイオニア”として知られる「Webook of the Day」の発行人・松山真之助さんに年末年始にオススメの「2012年ベストビジネス書10冊」を選んでもらった。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子)
きっかけは往復3時間の長距離通勤
1日1冊を読破する秘訣とは
――松山さんは企業の要職にありながら大学院客員教授、セミナーを通じた学びと成長の場「ジェイカレッジ」の校長を務めるなど多くの顔をお持ちです。そうしたお忙しい中で、どう読書時間を作っているのですか。
1954年岐阜県生まれ。名古屋大学工学部大学院修了。ビジネス書の書評メルマガ『We book of the Day』発行人、セミナーを通じた自律型の学びと成長の場「ジェイカレッジ」校長。KIT虎ノ門大学院で客員教授、東京藝大では非常勤講師として、ビジネスアイデア特論や社会事業マネジメント分野にて教鞭をとる。『早朝起業~「朝5時から9時まで」の黄金時間を自分のために使う方法』『マインドマップ読書術~自分のブランドを高め、人生の可能性を広げるノウハウ~』など著書多数。
実は、元々あまり本を読む人ではなかったんですよ。それが今のように1日1冊読むようになったのは、、長距離通勤をするようになったことがきっかけでした。片道1時間40分、往復約3時間の通勤時間を有効に使おうと、本を持って4時台の始発電車に乗るようになりました。
そうした生活を始めて2、3年経った1997年からほぼ1日1冊メルマガ「Webook of the Day」の発行を始めました。今も家で本を読むことはほとんどありませんが、電車に乗るときは本がないとつらいですね。
――書店はたくさんの本で溢れていますが、どんな基準で選んでいますか?
なんとなくいい気分(笑)になれるものを選んでいます。これはおもしろそうなタイトルだなと思ったものや、著者や出版社の方が送ってくださる本のなかからおもしろそうなものをセレクトしています。これおもしろそう、というのは、1つは自分の仕事に関わるような本、それから生き方や自分の在り方に関するもの、もう1つはエンタメ系ですね。
どうやって本を選んだらいいかわからない、という気持ちはよくわかります。私も30代まで、どの本を読めばいいのかわからないので本を読まないという状態でしたから。でも今は、フェイスブックやいろんなメディアを介して、いろんな方がおもしろいよとオススメをしてくれていますよね。そうした声を参考に本選びをするのも1つかもしれません。